第五章第十一話 ページ41
「覚悟はある？」と聞かれるゴン。
ゴンが首を横にふるはずがなく、「はい！」と手をあげた。
「そっちは？」
「大丈夫。」
「ん、じゃ、早速はじめるか。」
ビスケは背中を殴られしんどそうに咳き込んでいる敵のほうに行き、彼にカードを全部出すように言う。
彼はカードを全部出すと、ビスケは一枚一枚手にとって見て、ブックに直す。
「チャンスをあげる。二週間あの二人の攻撃をかわすこと。」
「それが出来たら見逃してやる。もしも決定打を浴びて悶絶したり立ち上がれなくなったらやっぱりあんたを殺す。」
二人がどうなろうと、攻撃を受けなきゃいいということだ。緊張がはしる。
「ただしルールが一つだけ。岩壁に囲まれたこの空間から出ないこと。破れば失格。その場合も殺す。」
ゴンとキルアも出てはいけない。ここから出たり二週間以内に彼を倒さなければ罰が与えられる。
「あんた、ビノールトだね？」
彼はビノールトというらしい。ブラックリストハンターで、彼自信作も賞金首というわけのわからない状況。
「好物は人の肉。特に20才の女の肉がいいんだっけ？」
よかった、21で....
「22才だ。」
うん、よかった....21で！！
私とビスケは岩壁をよじ登り、座る。
ビスケの始め！という合図ではじまった。
ビノールトは座り込み、回復をはかっている。
ビスケはそれを二人に言うとキルアが先に攻撃をしようとする。
しかし、ビノールトは強い。
すぐにハサミを取り出してキルアの攻撃を回避。彼が本調子ならキルアの目が潰されててもおかしくなかった。
「ゴン！持久戦でいくぞ！」
キルアは石を集めだす。
「まずお前が休め！奴を見張りながらこれで攻撃を続ける！六時間交代でいこう！」
するとゴンはいいことを思い付いたのか大きな岩石を必殺技の拳で割り、一つを持ち上げるとそれを盾にしてビノールトを攻撃する。
「正解！我慢比べじゃ勝ち目ないよあんた達。」
★
わずか半日でビノールトを押してきている。
二人の成長のスピードは桁外れだ。
「ねぇ、ビスケ。」
「なんだわさ。」
「私も修行したいんだけど。ダメ？」
これじゃ、すぐに二人に抜かされそうで怖い。
私だって二人の役にたちたいのに、私が二人より弱かったら二人の役にたつどころか足手まといになりかねない。
それがものすごく怖い。
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2019年9月16日 17時
