第三章第三十一話 ページ41
「うわー！A、綺麗！！」
次の日私はドレスを着て化粧をし、鏡の前に立っている。
「ありがとう！」
くるりと回り、ゴンとキルアに見せた。
黒のシンプルなドレス。パーティーと言っても一応護衛だからね。
「....胸元開けすぎじゃねーの？貧相な胸。」
「キールーア！！」
ふんっと違う方を見るキルア。
「まぁまぁ！それより、もう行かなくて平気？」
「あ！十分前行動だからね！うん！いってきます！」
パーティーバックを手に、私はホテルから出た。
★
[キルア目線]
「キルア、何であんなこと言ったの？」
Aが仕事に出るとすぐにゴンは尋ねた。
「....べっつにー！本当のことだし！」
本当は、とても綺麗だと思った。
露出をしたがらないAが肩や胸元や足を見せて....。
Aは見た目が十代に見えるから気にしてなかったけど、化粧をしてドレスを着ると大人なのだと改めて思い知らされた。
やっぱり子供の俺じゃ振り向いて貰えないのか....？
「素直にならないと！」
「....わかってるよ。」
★
ゴンが言ってくれたおかげで十分前にパーティー会場のホテルにつく。
すると一台の車がパーティー会場の前で停まり、執事と思われる男性が運転席から顔を覗かせた。
「貴女がA=Aさんですか？」
「はい。」
首で後ろ後ろと合図をする。
私はすぐに後ろの車のドアを開けた。
さぁ、護衛スタート。
★
もうすぐで約束の二週間がたとうとしている。
通帳を見ると、六百五十万貯まっていた。
気前のいい主人はオマケと言って結構な大金を振り込んでくれるのだ。
「あとは今日だけ〜！」
軽くスキップしながら。今日の主人を確認する。
「ふーん。気に入っていただければ....」
目が金になる。
最後だからガッポガッポいくよ！！！
主人が宿泊しているホテルにつくと、電話をかけた。
「ホテルの前、到着しました。はい。車ですね。...あ、来ました。はい。承知しました。」
私は来た車をノックし、運転手と替わる。
「まさか一角族のお嬢さんが次の護衛なんてね〜！ま、頑張れよ」
彼はそう言って帰っていった。彼もまた、短期の護衛だったのだろう。
するとホテルから主人と隣には....
「え、イルミ？」
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2019年9月1日 14時
