狩られる者。② (ページ13)

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第三章第三話ページ13

「キルア遅いね。」

「だね～。」

私達は六万円が入った封筒を手に、キルアを待っていた。対戦相手はズシならしい。手こずっているのかな？

するとエレベーターからキルアが出てくる。

「キルアこっち！見て！六万ももらっちゃった。」

ゴンと私はキルアに封筒を見せる。
キルアは何か考え事をしていた。

「時間かかってたね。どうしたの？」

「ああ、ちょっと手こずっちまった。」

キルアはあとから練のことを知ったらしい。
わかってたけど、やっぱりズシも念能力者か。

「ゴン、A。ちょっと予定変えるぜ。最上階を目指す。」

「うん！」

ゴンはそのつもりだったみたい。
私達は最上階を目指すため一日二回対戦し、三日で百階クラスまで上った。

「個室か～」

「A、嫌なの？」

「うん。だって二人と寝れないでしょ？」

三日前まで闘技場の近くのホテルで一部屋三人で泊まっていたのだが、百階になると個室が用意されバラバラになる。

「じゃあ、今度泊まりに来てよ！」

「ゴン～！うん、行くね！キルアと一緒に」

「俺もかよ....まぁ、いいけど。」

それから私達は次々に倒していき今は百五十階。
これからは一日おきに試合をするらしい。

もうファストマネーが手持ちじゃ貰えなくなって口座に振り込んでもらう形となった。

二人はズシの練について知りたがっている。

「てか、A、心なんちゃら拳法なんだろ？知ってんじゃねーの？」

じーっと私を見つめる二人。
これは...

「ズシに聞いてみたら？」

私からは何も言えません。
大体練を教えると私が念の師匠になっちゃうじゃん。私はまだそんな器じゃない。

私達はズシのところに向かった。

「レンはヨンタイギョウの一つっす！」

もう教科書まるまる言いました感がすごい...
あってるけど二人にはわからない様子。

ウイングさんが現れ、念のことについて説明してくれるらいし。
つづいて私達はウイングさん達が泊まっている宿に案内された。