第一章第二十二話 ページ24
四次試験終了から三日後、やっと最終試験だ。
ゆっくり休みもとれて、準備万端。
委員会が経営するホテルを貸し切りにしてハンター試験の最終試験を行うらしい。
「決勝戦は一対一のトーナメント式で行う。」
「その組み合わせはこうじゃ」と出されたトーナメント
たった一勝で合格という最終試験。
私は最初、53番と戦う。
ちらっとみると、ターバンを被った十代くらいの男の子。弓で攻撃してくるから注意しないと。
下手したら負けるかも....
組み合わせに公平じゃない理由にキルアは納得のいかないようす。
「相手を死にいたらしめてしまったら即失格！その時点で残りのものが合格。試験は終了じゃ。よいな？」
するとスーツを着た男性が出てくる。立会人らしい。
「第一試合、ハンゾー対ゴン！始め！」
★
私はとても、怒っていた。
ハンゾーがゴンの腕を折ったからだ。
けど、怒れない。
なぜなら、ハンゾーは反則もしてないし、寧ろこれが一番適作だと感じる。
私は今にも飛び出しそうなクラピカとレオリオを押さえて黙ってゴンを見つめる。
頑張れ、勝て！！
そう願って。
するとゴンはハンゾーが話している間に顔面に蹴りを入れたのだ。
「ナイス！ゴン！！」
「よっしゃぁぁあゴン！！行け！蹴りまくれ！」
ハンゾーはわざと蹴られたのだと言い張るが、鼻から垂れる鼻血の量を見たところ、わざとではないだろう。
するとハンゾーは腕の包帯から剣出す。
「脚を切り落とす。二度とつかないように」
「それは困る！」
ポカンと、皆一緒の顔になる。
「脚を切られちゃうのは嫌だ！でも降参するのも嫌だ！だからもっと別のやり方で戦おう！」
「なっ！てめー！自分の立場わかってるのか！」
場の空気が一瞬で変わった。キルア、ゴンが成績が良い理由はこれだよ。空気を自分のものにして、何かを成そうとする、そんなゴンの資質が、このトーナメントの表に表れたんだ。
ハンゾーは剣をゴンの眉間につきたてるが、ゴンは一歩も引かない。
「親父に会いに行くんだ。親父はハンターをしている。今はすごく遠いところにいるけどいつか会えると信じてる。でも、もし俺がここで諦めたら一生会えない気がする。」
「だから退かない。」
ハンゾーはゴンが絶対に退かないという意思を察し、自分から負けを宣言。
ゴンは猛反対したけどハンゾーの拳で気絶してしまった。
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2019年8月17日 17時
