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「痛って〜！拳骨痛ぇ〜！」
そう言って頭をおさえる上鳴と、今だに拳が胸の前にある私は、会計を済ませてお店から出たところだ
まだ昼の2時だというのに私の気持ちはもう夜の11時くらいだ
寝たい
疲れた
まだ入学初日だというのに
これも隣にいるチャラ男のせいだ
じっと上鳴を見つめる
顔はそこそこいいのにどうも性格が気にくわない
チャラいし、女好きだし、意地悪だし、チャラいし、アホだしバカだし、チャラいし…
そんなことを思っていると、「ん？どうした？俺の顔じろじろ見て…」と、私の視線に気づいたようだ
「あ！もしかして俺に惚れ…」
『んなわけねーだろ。ど阿呆』
「なんか、俺だけ当たりきつくないっすか？ていうか！もうその拳しまってもいいと思うけど！」
いつでも上鳴が変なことしていいように拳準備していたのに、上鳴にとめられた
「あ、そうだ！俺、鬼沢に言いたいことあるんだった！」
『何？』
上鳴は歩きながら私を見る
私も前に気を付けながら上鳴を見た
「実技試験の時はありがとな！鬼沢のスタートダッシュのお陰で、まわりと差つけれたし！」
照れ笑いをする上鳴
お礼を言いたいのはこっちなのにな
皆が私を“ヴィランみたいだ”と言うなかで、上鳴だけが“ヒーローみたいだ”と言ってくれた
出久は「Aちゃんの個性ってカッコいい！」と言ってくれた
勝己は「…てめぇの個性は強い…まぁ、俺以下だけど」と言ってくれた
そんな二人の言葉よりも、上鳴の言葉が、とても嬉しかった
ほんとうに、嬉しかった
『…私はたいしたことしてない…』
お礼がいいたい
「たいしたことしたって！…鬼沢って、たしか地下鉄だったよな？もうついたぜ！」
早く言わないと
「じゃ、また明日な！」
明日じゃなくて、今言いたい
上鳴は私に背を向け、歩いていく
『ま、待って！』
私はそんな上鳴のもとに駆け寄り、上鳴の手を掴んだ
『あ…あの…その…』
上鳴の顔が見れない
上鳴の手を掴んでいる手に力が入る
『こっちこそ…ありがとね…“ヒーローみたい”だなんて…はじめて言われた…
じゃ、また明日』
それだけ言うと、パッと手を離し、走って階段をかけ下りた
夏じゃないのに、顔が熱くて赤いのは、なぜだろう
☆
一方上鳴は…
ポカンと立ちすくんでいる
右手を口に当て、少し顔を赤らめて口元のニヤニヤを押さえていた
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焼き肉(プロフ) - きな粉もちさん» コメントありがとうございます！そして、ミスの指摘もありがとうございますw自分でも笑ってしまいましたwこんな作者ですが、これからも小説をよろしくおねがいします！ (2017年7月10日 7時) (
レス) id: 4283b4499b (このIDを非表示/違反報告)
きな粉もち - 素晴らしく好きです() 壁の次、15ページオールマイトが...オール、ナイトにwwなってますwww面白いですこの小説！ (2017年7月10日 1時) (レス) id: 6d39800d09 (このIDを非表示/違反報告)
焼き肉(プロフ) - ユキナさん» コメントありがとうございます！続編は7月6日か7日を予定しています！皆さんに「いいね」と言っていただけるような作品にしようと思うので、これからもよろしくお願いします！ (2017年7月2日 20時) (レス) id: 4283b4499b (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ - 続編頑張ってくださいq(*･ω･*)pﾌｧｲﾄ! (2017年7月2日 18時) (レス) id: 0f45599fe0 (このIDを非表示/違反報告)
焼き肉(プロフ) - 黒アゲハさん» コメントありがとうございます！話の展開とか大丈夫かなと不安だったのですが、そう言っていただけて嬉しいです！これからも頑張ります！ (2017年6月13日 22時) (レス) id: 4283b4499b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2017年5月5日 18時
