世界はそれを愛と呼ぶんだぜ【宮侑】

39話 ページ39

治「まぁ、その子にはその子ん人生があんねん。お前がどうこう言えるもんやあらへんぞ」


侑「それは分かっとるけど、、アイツは俺に飯作らなあかんねん」


治「せやからそれがちゃう言うてるやんか」


侑「約束したんや！今度試合勝ったらトロ食べる約束もな！せやから帰ってきて飯作るんが当たり前やろ？！」


治「はぁ、お前気付いとらんの？」


侑「何がや」


治「つまり、家に帰ってこおへんのがムカつくんやろ」


侑「おん、」


治「その子ん飯を一緒食べたいんやろ」


侑「おん、俺ん健康はアイツに任せとるからな」


治「で、梟谷んセッターと付き合う(つきおう)とって帰ってこおへんのが気に食わんのやろ」


侑「気に食わんっちゅーかそないなもんやない。ただアイツの家はここやんか。ここに帰ってくるんが普通やろ」


治「まだ分からへんの？お前その子んこと好きやん」


侑「は？」


治「せやからその子んこと好きやんか」


侑「アホか。なんでそうなんねん。遂に頭イカレたんか」


治「アホはお前や。ツムは家帰ったらその子おってその子ん飯を一緒に食いたいんやろが」


侑「せやかてなんで俺がアイツんこと好きやねん」


治「毎日飯一緒食いたいって思える奴はそういう奴や。分かれアホツム」


侑「そないなこと、あらへん、」


治「ま、お前もちゃんと人好きになれて良かったやん」


侑「せやかてセッターくんと付き合う(つきおう)とるんやで」


治「諦めるん？」


侑「・・・」


治「ま、好きにし。ほなもうええな。切るで」




そう言って無情にも切られる通話






好き、、好き、好き？


俺が？アイツを？



好き、、







治に言われた言葉を反芻する




それがまたどこか胸にすとんと落ちる







侑「俺、Aんこと好きやったんか、」






せやから帰ってこおへんときイラついて、


次の日昼にAとアカーシくんが飯屋ん並んどるとこ見てまたイラついて、


出て行くなんて言ったときも焦って、



今やっていつもはおるはずのAがおらんこの部屋が広く感じたり寂しいなんて思っとるんか






ほんま、アホは俺やな







ー 諦めるん？



諦めるわけあらへんやろ、クソサム




ぜっったい、振り向かせたる、


ほんでここで美味いトロ食うんや







そうと決まったらやることは一つ、


Aをここに連れ戻さなあかん、そう思い明日のためにスマホを開いた

　

40話→←38話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す