君との境界線【日向翔陽】

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「_____で、_______あるから…」


“魔の5時間目”と言われているだけあって大半のクラスメイトはうとうとしていたり、机に伏せている。


(この先生、説明が長いんだよな…)
高校の数学は難しく、念仏を唱えられているかのような気がしてならない。
欠伸を噛み殺しながら板書を写す少し退屈な時間。


ふと窓の外に目を向けると、元気に動き回るオレンジ頭


(翔ちゃんだ…！)


どうやら体育でドッジボールをしているらしい。コートの残り人数が少なく狙われやすい中、危なげなくかわしていく。


(…かっこいいな)


眩しくて私とは正反対の幼馴染の姿を一瞥し、私は再び板書を写し始めた。

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