二十七話、ゴミはゴミ箱へ ページ27
帰り道。
一人で帰ろうとすると、勝己くんが後ろからついてきました。
さっきの騒動からどうやら機嫌は良くないようで、あまり関わりたくないのが本音。
なんで今一緒にいるのだろうと彼の方をみると、私が買ってきたイチゴミルクをストローで吸い上げて飲んでいるところだった。
「なんだよ」
不機嫌をぶつけているのかパックがいびつな形に潰されている。
あんなに可愛いかったウサギがシワの関係で極悪非道のヤクザウサギにしかにしかみえなくなっている。
買い文句がただの脅しに……！！！
なんて考えていたら飲み終わったのか勝己くんは近くの自販機の隣にあるゴミ箱へ投げ捨てる。
スコーーンっと音良く中にはいるのを確認して、また、あるき出した。
「……んで、なんか言いてぇことあんじゃねぇのかよ」
相変わらずの仏頂面で、後ろをついていっている私の顔も見ずに言う。
なんでそういうの、わかっちゃうんだろう。
「轟くん、きっとなにか誤解しているだけだと思うんだ。だから、明日ちゃんと話してみるよ。勝己くんに脅されて友達になっているわけじゃないって……」
と言いかけて、勝己くんは私の方を向きながら止まる。
いきなり止まるから勝己くんの正面から突っ込みそうなのを慌てて回避する。
「テメェは、Aは、」
真剣な顔で見つめられる。
「それでいいのかよ」
それって……。
「このまま轟に脅されていると話せば俺とはしばらく縁が切れるだろうな。アイツがAを俺に近づけないようにしそうだしな。そしたらAは毎日怯えなくてすむだろ」
あぁ。その言葉を聞いて理解した。
勝己くんは少なからず、私が勝己くんと話すときにおどおどしているのがバレていたんだ。
しかも今の言動は私のことを考えての答え。
……本当に貴方は優しい人。
「縁が切れちゃ、私は嫌だよ。せっかく友達になれたのに。他人に戻るなんて嫌。だから轟くんにはわかってもらえるように明日ちゃんと話すよ。」
はっきり、自分の口で言った。
しっかり、勝己くんの目を見て。
「そうかよ………」
そっけなく返されて、驚いたけれど、ゆっくり駅に向かう速さは変わらなく、私にあわせてくれているのがわかる。
えへへ。とだらしなく笑いながら後をついていきながら明日のことを考えた。
きっとわだかまりが解けて轟くんと勝己くんの仲は元通りになるはず！
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冬音 - 相澤先生がお兄ちゃんだなんてびっくりしました(笑) (2020年2月20日 22時) (
レス) id: 4b22177c0e (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 轟が友達になろうって言ったとき、「こいつ、まさかとは思うが個性強くしてもらうために話しかけた・・・・？」とか思ってしまった。ごめん。 (2018年8月3日 1時) (レス) id: 071a98174c (このIDを非表示/違反報告)
つむ(プロフ) - 哀流さん» それ、書いててめちゃくちゃ思いました！（笑）でも爆豪くんならやりかねないと信じていたので（笑） (2017年11月12日 15時) (レス) id: 06e376deec (このIDを非表示/違反報告)
哀流 - 爆豪威圧で道案内とかやっぱ才能マンですねー。 (2017年11月12日 15時) (レス) id: f3d50ceb36 (このIDを非表示/違反報告)
つむ(プロフ) - 夏祈さん» 確認しました！ありがとうございます！！良ければお話しましょ！！！ (2017年11月11日 13時) (レス) id: 06e376deec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つむ | 作成日時：2017年9月6日 22時
