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貴方side
目を覚ますと5時。
寝ぼけた頭で辺りを見渡し、実家に帰ってきてたんだったと状況を整理する。
昨日より気持ちは落ち着いている。
スマホを開いてギョッとする。
[着信 やまと 63件]
何があったんだとビックリして時間も気にせず電話を掛ける。
数回の呼び出し音の後に「A?!」と早朝らしからぬ声で呼ばれる。
やまと「今どこにいるの?無事なの?」
「今実家に……」
やまと「ほんと、、、よかった、、、いや、昨日手紙が直接的ドアポストに届いて、それにAの事書いてあって、不安で俺、Aの家の中入っちゃって……」
やまとの言葉にドキッとしたのもつかの間、部屋にあったダンボールの
「今どこ?」
やまと「家」
「だめ。教えられない。」
やまと「どこならいいの?」
「うちの実家に来れる日ある?しばらく私はここから出れない」
やまと「わかった。明日の夜行くからそのときまたれんらくするわ。」
そう言って電話は終えた。
部屋にダンボールやぬいぐるみ、写真や手紙をそのままにして出てきた。
少し不安だった。
やまとがアレをみたら、「別れる」とか言い出すんじゃないかと思って。
私は早々に別れる気など無い。
こんな多忙の中、仲良くいられるのはお互いがお互いを思いやり無理はせず、常に気にかけている。
それが伝わる関係だからこそ会う回数は少なくとも、半年上手くやってこれたのだ。
兎にも角にも、こんなに会うことに気軽な彼氏は未だかつて居なかったのだ。
部屋から出て身支度を整えてリビングに行くと、いい香りが漂ってくる。
母の料理なんていつぶりだろうか。
正月ぶりか。
母「おはよう」
父「おはよう」
「おはよう。明日の夜、彼氏が家に来てもいいかな。」
母「あら、何時?」
父「……」
「また連絡するって」
母「わかったわ。ご飯の支度はしとくわね。」
「ありがとう。手伝うよ。」
母は彼氏と聞いて少し浮き足立ってる様子だった。
父は元々無口なのもあるが、少し複雑そうな顔をしていた。
私がこの家に彼氏を呼ぶのは高校生ぶりだった。
父と母と食卓を囲み、久しぶりに3人仲良くごはんを食べた。
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おかゆ(プロフ) - ルリさん» きゃーうれしい( ;; ᷇࿀ ᷆ ;;)ありがとうございます!! (2022年9月10日 21時) (レス) id: 96c0028693 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ - え、、待ってこの物語めっちゃ好き (2022年9月10日 20時) (レス) id: 988147937c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おかゆ | 作成日時:2022年8月21日 19時