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りょうside
てつやが告白したあの日から、どう考えても俺はいつも通りではいられなかった。
撮影中や他の仕事の時は流石にいつも通りを心がけてたけど、自分でもわかる余裕のなさ。
でも今日はAちゃんに会う日。
いつものように出かけてどちらかの家に行くのだろう。
Aちゃんが準備が出来たのか確認してから鍵を持って家を出る。
珍しくAちゃんに会うのに緊張している。
『りょうくん!おまたせ!』
そう言って笑顔で走ってくる彼女はいつものようにかわいい。
…あ、今日もブルーの服。
り「おはよう。ワンピース、かわいいね。」
そう言って助手席を開ければ、品のある動きで乗り込む。
すぐに車を走らせればAちゃんが口を開く。
『この間はね、てつやくんと海に行ったんだけど夜だったから今度は昼間に行きたいな。』
チラチラとこちらを見ながら、頬を赤く染めている。
一緒に行こうって誘いなんだろうな。
ばかかわいい。
その姿にふふ。と笑って「いいね。行こうか。」と返事をして車の行き先を変える。
『え!!今から??』
り「うん。」
驚いているAちゃんを他所に俺は車を走らせる。
てつやと行った場所に俺がいってないとか…嫌だし。
顔には出さないけど。
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作者名:おかゆ | 作成日時:2020年10月25日 21時