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Aside
2人で夕飯を食べ、車に乗り込む。
ふと、りょうくんが口を開く。
り「話したい事があるんだけどさ、あんまり周りに聞かれたくないからうちでもいい?」
家!!!話したい事!!!
いろんな情報に惑わされながらも、「いいよ。」と平静を装って答える。
しばらく車を走らせれば見慣れた道を通り、ここをまっすぐ行けば私の家と言うところを右折。
そして少し車を走らせればりょうくんの家だった。
『えー!!近い!!』
思わず大きめの声を出せば、「でしょ」と返事をしながらいつものようにふふ。と笑っている。
笑顔がかわいい…
り「どうぞ。」
りょうくんの声と共に「お邪魔します。」と部屋に入る。
本当に男の人の一人暮らしなの?というくらい片付いた部屋。
『おしゃれ…』
り「そう?飲み物…なにがいい?」
『あったかい何かを…』
そう答えれば、コーヒーをいれてくれる。
そのコーヒーもドリップコーヒー。
美味しいコーヒーを片手にソファに座ってりょうくんが落ち着くのを待っていれば、すぐに隣に座ってくる。
り「話…いい?」
『あっ、うん。』
そう答えれば、淡々と自分が見た事やマスターに聞いたことを話してくる。
私は相槌を打つのも忘れて茫然とするばかり。
頭の中はどうごまかそうか、なんて事ばかり考えていた。
り「で。俺はここまでの話を聞いて良くない事だと思ったの。でもAちゃんの話を聞いてないからなんとも言えなくて。Aちゃんはどうしたいの?」
『もう、あの人とは連絡をとりたくない…』
ああ。飽きれただろうな。
連絡をとりたくない人と連絡をとって、元カレという事もバレて、まだ未練あるとか思われちゃってるかな…なんて。
ネガティブなことを考えていれば、りょうくんが口を開く。
り「じゃあ、まず着信拒否しよう!」
その前向きな言葉に目を丸くした。
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作者名:おかゆ | 作成日時:2020年10月25日 21時