9:野生の勘。 ページ9
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「Aはさっきの女性の事、どう思う？」
『そうやって判りきったこと聞いてくるところが嫌いです』
「まあまあ、そう云わずに」
依頼に来た女性と敦と谷崎兄妹が、現場に向かうと、探偵社は自ずと静かになった。
女性の正体も含め、太宰は既に全てを知っている。
それを判っているAは、太宰の質問に心底嫌そうな顔をした。
『あの人、裏社会の人ですかね』
「何でそう思う？」
『勘です』
珈琲にミルクだの砂糖だの、次々と入れていくAは、面白いくらい真顔で答えた。
割と本気で勘なのだ。
『私の予想だとあれです。ポートマフィアとか？どうです？中ってます？』
「中りだよ。さすが私のA」
『貴方は間違ってますよ。私は太宰さんのものじゃないです』
目の前に出された珈琲に、太宰は嬉しそうに手を伸ばす。
何気に気がきく女なのだ。
飲めるかは、別だが。
「甘っま、、」
『あ、国木田さんも飲みます？』
「そんな糖尿になる飲み物は飲まん」
ひたすら掃除機をかける国木田にも声をかけるが、彼は全力で拒否。
Aは極度の甘党だ。
彼女に出されたものを飲み続ければ、確かに寿命が縮まるだろう。
『で、あっちはどうなってるんですか？』
「何だ、私が盗聴器を仕掛けたのも判っていたのかい？」
『確かに美人な人でしたけど、マフィアと心中しようとは思わないでしょう？』
太宰は笑いながら同意した。
Aが云った事が、事実だったからである。
そして少し時間が経ち、Aが和菓子に手を伸ばした頃。
「さて、行くよA」
『え、何で私も』
声をかけられた彼女は、嫌々云いながらも出かける支度を始める。
何しろ彼女は、特別変わった事が好きである。
つまり、マフィアと探偵社の抗争などと云う全く新しい状況は好み中の好み。
『目的は、敦くんですか？』
「多分、そうだろうね」
『あはは、戦闘はできませんよ』
「何で笑ってるのさ。まさか私と出掛けるのが、」
『マフィアとの遭遇にテンション上がってるだけです』
この後、突然消えた二人に国木田が激怒するのは云うまでもないだろう。
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ろろみや。(プロフ) - のりばやしさん» 本当ですか？！是非ともよろしくお願いします！ (2017年12月19日 7時) (
レス) id: fe8b589f10 (このIDを非表示/違反報告)
のりばやし(プロフ) - 主人公さんをかかせていたたけないでしょうか？ これからも更新がんばってください！！ (2017年12月18日 22時) (レス) id: 450ab9bd17 (このIDを非表示/違反報告)
ろろみや。(プロフ) - 龍愛さん» ありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです！更新、頑張ります！ (2017年10月19日 0時) (レス) id: fe8b589f10 (このIDを非表示/違反報告)
龍愛(プロフ) - ろろみや。様の作品を初めて拝見させていただきました！とっても面白いです！！私の好みの作品です！更新、頑張ってください！ (2017年10月18日 22時) (レス) id: a85de7e0fb (このIDを非表示/違反報告)
ろろみや。(プロフ) - ぽっぽさん» ありがとうございます！！更新頑張ります！！ (2017年10月16日 23時) (レス) id: fe8b589f10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろろみや。
| 作成日時：2017年10月9日 1時
