08 ドラマ ページ8
夕食を食べ終わった後、私は箸を置いて“新情報”を淳弥くんに言った。
「淳弥くん、ついに私もドラマに出演することが決定したの！」
そう。ついに私もドラマに出演することが決まったのだ。
オファーが来た時は驚いたけれど、是非とも挑戦しようと思って出演することにした。
「お〜。おめでとう。」
「今地上波でしているドラマの、第3話ゲストに！」
「すごいね。録画とリアタイしなきゃ。」
「うん！」
その後、私は温かいコーヒーを2人分淹れてテーブルに置く。
「あ。そういやこの前淳弥くんもドラマに出ていたでしょ？」
「うん。警察官役で。」
警察官淳弥くん、かっこよかったなぁ。
私は無意識のうちに行動していたのだ。
「あれね、パソコンの方に入れてちゃんと保存してあるから！」
そう。保存してあるのだ。
「恥ずかしいからやめて。」
「無理！」
「おい。」
＊
@XXX
Aちゃん、ドラマ3話ゲストで教師役だったんだけど、めちゃくちゃ良かった…。
@XXX
マジでAちゃんが本物の先生みたいだった。
@XXX
Aちゃんが先生というのはどこの世界線ですか？？？？？？？
@XXX
クール系教師………いいな……。
＊
放送当日。
私たちはちゃんとリアタイをしていた。
「ああいう教師に怒られてみたい。」
「ぶっ。」
ドラマを見て、淳弥くんの最初の一言はこれだった。
「いいなAの教師役。もしかしたらこれからクール系キャラとかの仕事来るんじゃない？」
「待って最初の一言はなんだったの。」
「あー。俺の感想ですよ？」
「…。」
反応に困る。
「試しにさ、俺のこと怒ってよ。」
何を言っているんだこの人は。
______結局、ちょっと怒った。
…ご想像にお任せしよう。
「ごめん。携帯で撮ってなかったからもう1回いい？」
「無理です。」
今日だけでも、改めて淳弥くんという人は変わっているなと思った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 870人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男性声優」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のん
| 作成日時：2021年8月15日 19時
