46 式 ページ46
いよいよ今日が“当日”。そう、結婚式。
私と彼はそれぞれ別の部屋で準備中だ。
私は人生初のウエディングドレス。透明感のある白くて美しいドレス。
ドレスを選ぶ時、「どれがいいかな」と淳弥くんに聞いてみたら「全部似合う」と彼は言ってくれた。
“絶対適当でしょ…”と思っていたことが顔に書いてあったのか、彼はふふっと笑って「適当じゃないよ。Aなら全部似合うよ」と耳元でこそっと言った。
ドキッとして顔を真っ赤にした私は、スタッフさんからも笑われてもっと赤くなってしまったけれど。
_____そんな感じで無事、準備完了。
彼が私のいる支度部屋に入ってきた。
「A。」
「…。」
「ねえ。」
「…。」
淳弥くんが入ってきて0.5秒。見るのをやめた。
「なんで俺のこと見てくれないの。」
「…直視できな_____あぁああっ。」
両手を顔を隠していたけれど、無理矢理手を掴まれて目の前にはカッコいい彼の姿が。
「やっと目合った。」
「か、カッコよすぎる…。」
前髪を上げている。カッコよすぎる。
「可愛すぎるよA。」
「なっ。」
「ふふっ。」
いつにも増してカッコよさが。
「あとでお写真を撮っても…?」
「何枚でも撮ろうよ。」
「やった…!」
「俺もたっくさん撮るから。」
その怪しさ満点の笑顔は今日はスルーしよう。
「A、肌の面積広くない?」
「?そうかな。」
「色んな人に見られるのがやだ。」
「淳弥くん、子供だね。」
「うるさい。」
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作者名:のん | 作成日時:2021年8月15日 19時