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「でもさ、君って相当人生に悩んでいるよね。」


「…え?」









 
すると花子さんは私を端の方まで追い詰める。身動きが取れない。









 
「例えばーうーん…そうだなぁ…____________家族に愛されていないとか?」


「…!」









 
心臓がバクッと音を鳴らす。









 
「ありゃ。図星?」


「…ち、違っ。」









 
これは完全に図星だった。花子さんの言っていることは当たっている。









 
「違わないよね?」


「!」









 
そして無理矢理目を合わせようと、私の頭を鷲掴みする。









 
「離して…。」









 
怖い。ただ、花子さんの目が怖い。


人と目を合わせるのは怖い。






 
目は何かと語ってくるのだ。言葉にしなくても、目を見ればわかる。









 
「弟ばかり愛される…とか?」


「や、やめっ…。」






 
「とある事件を起こして、冷たくなったとか。」


「…言わない、で…!」









 
目の周りが熱くなる。



 
今まで気にしていなかったことを、抉り取られるように思い出していき頭が痛くなる。









 
「や、めて…くだ、さい…。」


「あ。ごめんごめん。」









 
花子さんは後ろに回していた腕を離す。


そして足に力が入らなくなり、その場にしゃがみ込む。





 


完全に遊んでいる。









 
「見えるって大変?」


「…大変。」








 
「愛されたい?」


「…。」







 
「居場所、ある?」


「…うるさい。」







 
「…んー。」


「…。」









 
花子さんは短い質問をしてくる。


答えるのにもうんざりだ。

十→←八



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設定タグ:地縛少年花子くん , 花子くん , 柚木普   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ノン | 作成日時:2020年1月26日 18時

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