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「じゃあ、零下さん。入って来て。」
(…よし。)
教室から先生が私の名前を呼ぶ。
そういえば、ここ。中等部もあったんだっけ。
クラスの雰囲気はどんな風だろう。
友達は作らないとか言いながら、実際人の目は気にする。
私が廊下から教室に入れば、少しざわつく。
そして黒板に名前を書いた。
「_______零下Aです。よろしくお願いします。」
*
「美人だよね!?」
「寧々ちゃん、テンション高いね…。」
その後。
八尋寧々は、赤根葵とお喋り中。
寧々のテンションに少し引いている葵。
「スタイルも良いし、憧れだ…!」
「そうだ。今から話しかけてみようよ!」
「良いね良いね!」
この流れから、転校生とお喋りするパターンとなるだろう。しかしそうはいかない。
「うっ…。」
「こ、これは……。」
そう。実はAの周りをクラスメイトが囲っているのだ。
そして質問攻め。
更にAの姿が見えない。
「寧々ちゃん。放課後にしようか。」
「そ、そうだね…。」
諦めた2人であった。でもその時。
_______ガタッ!
「?」
大きな物音が教室中に響いた。その音は、なんとAからだった。
Aは席を立ち、教室から出て行く。
皆は騒然。
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作者名:ノン | 作成日時:2020年1月26日 18時