36滴：見つける ページ37
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周りのことが見えないくらいに私はダッシュで、自転車に乗って、駅に向かう。
日向君からそれを聞いた後、ドンと鈍器で頭を打たれたような感覚になった。どうか間に合って、最後にもう1度会いたい、という気持ちでいっぱいいっぱいになった。
「はぁ…」
急いで自転車を置いて、中へ入る。春休みのせいか老若男女、人がたくさん。
「どこ、だろう…」
息を整えて四方八方ぐるぐると先輩を探す。
1階を探すが、私の見た限りじゃいなかった。
階段で2階へ上がり、一生懸命探す。１階より２階の方が人が多く、息苦しい。もしかしてもう行ってしまったのだろうか。そんな不安がよぎる。でも日向君の言っていた時刻にまだ達していないのでいる、はず。
まだ部活服のままなので、シャツには“烏野”と書かれている。これを目印にどうか…。
その時。
「Aちゃん！？」
「…！」
聞きたかった。聞きたかったこの声。先輩の声を聞いてホッと息をつく。
「すがわ、らせんぱい…！」
「Aちゃん！？な、泣かないで！」
後ろを振り向くと大人っぽい服を着ている菅原先輩の姿があった。
やっぱり私は“涙もろい”や。
＊
「日向、ばらしちゃったか」
「…」
人の少ないところへ移動して、椅子に座る。
「どう？部活は」
「日向君達はとても順調みたいです。私のところも、良い感じです」
「そうかー。安心安心！」
「…」
菅原先輩を探さないと、という気持ちがいっぱいで何を話そうかと考えていなかった。
「…あ。もうすぐ時間だ」
「！」
しかしながら先輩を見つけたのに時間がかかってしまい、時間が来てしまった。
こういう時、“時間の流れが止まればいいのに”と思ってしまう。
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ノン(プロフ) - みなさん» コメントありがとうございます。私もスガさん大好きですね(笑) (2019年9月16日 15時) (
レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - 渚＠俺ﾅｰさんさん» コメントありがとうございます。更新がんばります！ (2019年9月16日 15時) (レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
みな - スガさん大好きです！！ (2019年9月16日 11時) (レス) id: c7efde0d03 (このIDを非表示/違反報告)
渚＠俺ﾅｰさん(プロフ) - 好きです…。こういうお話好きです。更新頑張ってくださいね！ (2019年9月16日 2時) (レス) id: fb112923a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノン
| 作成日時：2019年9月15日 19時
