きみは僕の太陽でした。【Nozomu×Daiki】 (ページ34)

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＃３３ページ34

しげも、もう全てを察してくれてた。

せやけど、もう何も言わへんかった。

半月くらい一緒に過ごした時間は、

俺だけじゃなくて、しげにとっても、

俺がもうすぐ死んでまうという事実を受け止める時間やったんやと思う。

「俺な、しげがほんまに太陽みたいやった」

「え？」

「俺、めっちゃ暗かったやん？
しげ、明るすぎて、眩しすぎて、鬱陶しいって思ったくらいやった」

しげのことを嫌やって思ってたんは、結局それが理由やった。

俺にはしげが眩しすぎたんや。

みんなを明るく照らす太陽みたいな存在は、俺にはいらんって思ってた。

「俺も何度か挫けそうになったなぁ」

「え、そうなん」

「そりゃそうやろ。
見るからに、なんやこいつ。ほんまうざいな。って顔してたやん！！」

そう言って笑うしげ。

「でも、見捨てたくなかってん。
絶対こいつほんまはこんなやつちゃうやろって思ってたから。
このキャラ早よやめさせたろ！って思ってた」

「ふふ、そんなこと思ってたんかぁ」

高校生時代は、他人のことなんて知ろうともしなかった。

しげと仲良くなってからも、やっぱりどこか壁を作ろうとしてたから、しげがあの時何を思ってたんかは全く知らない。

もっと早くしげに心を開いてれば、なんて思ったこともあるけど、あの過程があったからこそ、今の俺たちがあるんやって心の底からそう思えた。