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俺は小さい頃から、心臓があまり強くなかった。
あれは、5歳の頃。
「成人する頃まで生きていられるか……」
泣き崩れるおかんの姿が今でも忘れられん。
かなり早めのリミット付きの人生。
誰よりも謳歌してやろう思ってたけど、
やっぱり心の中ではいつも、
こいつらは俺の何倍も長く生きれるんやろなって羨ましく思ったり、
なんで俺は心の底から笑えんのって悲しくなったり。
中学入って、嫌なことをちょっと言われたくらいで、いろんな感情が爆発して、いろんなもんがどうでもよくなって、人付き合いを避けるようになった。
そんな俺に、唯一構ってくれたんはしげ。
一度俺はしげに、
「何も俺のこと知らへんくせになんで構ってくるん。ほっとけや」
って言ったことがあって。
かなりひどいこと言ったなって我ながら思ったけど、しげはきょとんとした顔で、
「何も知らへんから、知りたいって思ってん」
って言ってくれた。
その後、
「あとほら、小瀧イケメンやから!俺イケメンの友達欲しかってん!!周りに自慢できるやろ!?」
なーんていう付け足しもあったけどな。
なんも考えてないアホやって思ってたけど、しげなりに俺を輪に入れようとしてくれてたんとちゃうかな、って今やったらそう思える。
しげと仲良くなったあとに仲良くなった神ちゃんとか流星には、俺の体のことを話したんやけど、しげには話さんといてって言った。
しげには知ってて欲しくなかったんや。
俺のことであの笑顔が一瞬でも崩れてまうのをどうしても見たくなかった。
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作者名:シャルル | 作成日時:2019年7月14日 21時