黒色くんと八色の話。２【ﾚﾝﾒｸﾞﾛ】 (ページ10)

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◆Hikaru.I ページ10

『あのさ、まだ理由言えない？』

この問題の原因はそこだ。

目黒が理由を言ってくれれば、一気に解決への道が開く。

しかし。

目「すみません…。」

頑固な男、目黒蓮は話そうとはしない。

目「俺、振られたんですかね。」

『…彼女と話したの？』

目「電話したんすけど、なんかめっちゃ素っ気ないっていうか、最後にばいばいって言われました。」

『俺らは目黒がまだ話せないって話を聞かないと何も出来ない。』

何も言わずに俯く横顔。

『とりあえず目黒に出来ることは今まで通り仕事に打ち込んでその頑張りを彼女に見せることじゃない？
誰か分からない女との関係は切るのは大前提でね。』

目「関係…切れたらどんだけ楽ですかね。」

『え…？』

ボソッとこぼした目黒の言葉を俺は聞き取ることが出来なかった。

なんでもないです、と誤魔化すように笑った。

下手くそな笑顔。

目「仕事休みたいなんて言ってすみません。
今まで以上に頑張るので支えて欲しいです。」

俺の目を真っ直ぐ見てそう言った目黒。

いつもの熱い目だった。

『もちろん。いつでも話聞くから。』

しばらくたわいの無い話をしてお互いの気を紛らわせた。