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佰弐 体目(102体目) ページ29

〜客観的〜

神白川にある二つの影

どれもピリピリとした空気を自分の周りにまとい、何方も動こうとも何かを口にする事もなく、沈黙が続いていた。



「改めて、与謝野晶子だ。
わざわざお呼びいただき感謝します」



与謝野が白衣を着ながら頭を軽く下げる。



「そんなに硬くならなくていいさ。
与謝野医師」


森鴎外は口角を少し上げ、
作ったような貼り付けの笑顔を見せた。



「さて、本題に入ろう」


「あんたが来た理由は分かってるから、
とっとと説明しちまうよ」


一枚の紙を見せながら、
与謝野はメガネをかける。


「まずAに処方している薬は3つ。
カプセルが二つ、錠剤が一つ。

錠剤は精神安定剤

分かっていると思うけど、Aの過去の物が時々浮かんでくるらしい。
それを止めるのがこの薬だ」



その薬だと思われる錠剤が透明な袋に入れられている。

そしてその後ろにはさらに二つの同じ袋に入れられた、カプセル剤。



「そして、このカプセル剤
一つは、能力による副作用、
Aは使いすぎると体に害が出るから
それを軽くさせ、尚且つ抑える薬


んで、もう一つが

能力を抑える薬」



それを聞いた鴎外は驚きもせず、
唯、やはりというような目をしているだけだった。



「これは一ヶ月に一度飲む物でねぇ、
能力の暴走や力の出しすぎを防ぐ、
壁のような感じの役目をしてる」



「という事は君はA君の本当の強さ、
強さの底を見たのかい?」



「……私が見たとき、
まだAは意識も正常で、
精神に異常もなかった。

あれ以上の力があると考えていいだろうねぇ」



冷や汗が伝う頬を白衣で拭き取る。
与謝野は焦っていた。


もし、鴎外がAの薬を奪い
最大の力を見ようとしているのではないかと。



「そんな事はしないさ。
さすがの私でも本気のA君を相手にするのは少々骨が折れるからね」



まだその程度なのかと与謝野は思い。
驚きを隠せなかった。



「そして、薬の事は聞けたけど
A君と与謝野医師はどうして出会ったのか話してくれないかい?」



「許可を取るから待っていてもらえるかい」


「どうぞ」


プルルルッ


「A」


『先生、どうしました?』


「あの事を」


『話しても構いませんよ』


「いいのかい?」


『はい。いずれバレますし』


「すまないね」


『いえ……それでは仕事に((ブツッ』



「A?A!!!」


電話が急に切れた

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トマトマン(プロフ) - �さん» おそ松さんも好きなので是非見させて貰います(_ _*) (2016年3月18日 19時) (レス) id: 7c2eb96b69 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - トマトマンさん» いつも見てくださりありがとうございます!!!私も好きなキャラとかが話に出てくると時々死因が萌えになりますwww昨日、新しい話も作りました!文ストとおそ松さんのコラボです!ギャグっぽくしますが、絶対シリアスになる気がする作者からの宣伝でした! (2016年3月18日 15時) (レス) id: 9c24d02fa9 (このIDを非表示/違反報告)
トマトマン(プロフ) - ヤベー超面白いwww芥川がwwww萌えが死因ってwwwww夢主最強じゃん!!今回も良かったです(*^^*)楽しみにしてます!! (2016年3月18日 14時) (レス) id: 7c2eb96b69 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 中年男の行方ももう少し書きたいと思います。ヤバかったので指定が入るかと思いましたよ(ーー;) (2016年3月4日 21時) (レス) id: 9c24d02fa9 (このIDを非表示/違反報告)
トマトマン(プロフ) - 可愛い可愛い夢主ちゃんが汚れれたーーー!!(T_T)中年男許すマジ!!#(`^´)続き気になります!更新頑張って下さい。(^^) (2016年2月29日 20時) (レス) id: 67a72e858a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヤンデレピエロ | 作成日時:2016年2月15日 16時

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