13鳥使い（3-2） ページ16
「なっ…ーー断るとでも言うつもりか！？」
「当たり前です！ 白紙になんてしてどうするんですか！」
「……っどうもこうもないわ！！」
ブレッカが怒声を上げたその瞬間、一際強い風が吹き抜け、足元の板がカタカタと鳴った。その高さを意識した途端、Aの体が反射的に竦む。
ブチッ
「痛っ…！！ ちょっと待っ…」
その隙を突き、ブレッカは白雪の首から下げられていた鈴を乱暴に引きちぎる。
Aがしまったと思った時には、鈴は宙を舞い、陽光を反射しながら湖へと落ちていった。
「な…！？」
「……鈴が…湖にーー…」
呆然と湖を見つめる白雪と兵士。
Aは落下地点を必死に目で追い、すぐにブレッカを鋭く睨みつけた。胸の奥に、じわじわと怒りが燃え上がっていく。
「お前たちは時間までこの中で待っていろ！」
「『！？』」
ブレッカはAと白雪の腕を乱暴に掴み、待機部屋の中へ押し込んだ。
Aは竦む体を無理やり動かして、白雪を庇うように抱きとめる。
ドサッ
「A！大丈夫！？」
『平気』
バタンと扉が閉まり、続けてガチャンと施錠される音が響く。
「子爵どの！ 何をなさいます！？」
「黙れ、貴様一兵士の分際で私に意見する気か？」
兵士が抗議の声を上げたが、ブレッカの一喝にそのまま黙り込んでしまう。
「開けてくださいブレッカ子爵！」
必死に扉を叩く白雪。それに、ブレッカはうるさい！と怒号を浴びせた。
「このままあの島の連中と鳥とが国に有益をもたらしたらどうなると思う？ 私は一年半もその可能性に気が付きもせず…挙句そこらに売りさばいていた大馬鹿者か！？ ーー冗談ではないぞ！」
「『……！？』」
あまりに身勝手な言い分に、Aと白雪は言葉を失う。
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ミツ(プロフ) - つむぎさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです。亀のように遅い更新ですがのんびり続けていきますので、今後もよろしくお願いします！ (10月18日 13時) (
レス) id: b504e5d402 (このIDを非表示/違反報告)
つむぎ(プロフ) - 初コメ失礼します！面白くて一気読みしてしまいました！オビと夢主のやり取りにキュンキュンしながら読んでました！更新楽しみに待っています！ (10月18日 10時) (レス) @page50 id: 714019d982 (このIDを非表示/違反報告)
ミツ(プロフ) - 未来さん» コメントありがとうございます！毎週ワクワクしていただけているなんて、とっても嬉しいです！励みになります！今後もなるべく週1更新目指して頑張りますのでよろしくお願いします。 (7月31日 22時) (レス) id: b504e5d402 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - コメント失礼します。続編おめでとうございます！白雪たちやオビとのやりとりがとても可愛くて、次はどんな展開になるのかと毎週ワクワクしています。これからも応援しています！ (7月31日 21時) (レス) id: 1e1a763177 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミツ | 作成日時：2025年7月31日 15時
