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「先日君がAのふにふに柔らかおててにキッスしたこと、ぼくが水に流したとでも?いくらミスタでも許しませんよ」



「そうだぞミスタ。Aさんに失礼なことするなって言っただろうがボケ」


語彙こそ絶妙に気持ち悪いものの、ジョジョの怒りにはぼくも概ね同意である。ぼくなんか握手しただけでキレられたのに、掌とはいえキスだなんて!



「失礼?ははっ、あんなの軽い挨拶だろ。二人ともそれでもイタリア人か?」


「フーゴはともかくぼくにイタリアの血は1滴も流れていません!」


「細けえことはいいじゃあねえの」



ひらひらと手を振りながら、ミスタはにやりと笑う。おい、何でぼくを見るんだ。



「てか、手のひらにキスならフーゴもジョルノにしてるだろ。ほら、恥パの終盤で『彼は、自分の掴んでいる掌にゆっくりと顔を近づけて、そこに口づけして(中略)ぼくはあなたのものです』って」


「そこだけ引用したら未読の方に変な誤解されそうだろ!?」



──決してそういう話じゃあないので、是非とも自分の目で確かめてもらいたい。恥知らずのパープルヘイズ-ジョジョの奇妙な冒険より-はハードカバー、文庫共に絶賛発売中!(ダイマ)



「ともかく!」



不意にジョジョが立ち上がり、ダン!と机を叩く。


「ハロウィン当日は二人とも部下を連れて警備に回ってもらいます!絶対にプライベートの用事は入れないでくださいよッ!」


そんな捨て台詞を残し、そそくさと部屋から出ていく。そういや午後から打ち合わせで出かけると言っていたな。


そうして部屋にはぼくとミスタが残される。


「君……Aさんのことよく思ってなかったでしょう。手のひら返し早すぎないか?距離感ゼロか100しかないのか?即落ち2コマか?」


「ひっでえなオイ!?……だがまあ、彼女を見くびってたのは事実だな。オレ相手にも怯まない、強い意思を秘めた瞳……流石はジョルノの妹、ありゃあ将来良い女になるぜ」


ミスタの低い声は熱っぽく、瞳は焦がれるようにどこか遠くを見つめていた。


「ミスタ、お前まさか本気で」


「ジョルノは頑なだが、大事なのはA本人の意思だろ?このオレがあの子のハートを撃ち抜いてやるよ」


自信たっぷりに宣言するミスタ。キザな台詞も中々さまになっている。



「だからオメーも頑張んねえと、オレに取られちまうぜ?」


「別にぼくはそういうんじゃあ……」


「ハア、これだからムッツリヘタレくんは」


「ア"ァッ!?」

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あさはか金魚(プロフ) - 面白い!こんな面白い作品を作っていただきありがとうございます!! (2020年8月2日 10時) (レス) id: bae01be7f3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - tamaさん» コメントありがとうございます!最初にコメントくれた方ですよね?ずっと読んでくれていたこと、感謝します。これからも頑張ります! (2019年11月14日 0時) (レス) id: bb5d92349b (このIDを非表示/違反報告)
tama(プロフ) - お久しぶりです!31話からもうわくわくでした!頑張って! (2019年11月12日 20時) (レス) id: 85d88e1cc2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 美琴さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけてなによりです!ハロウィン後半のテーマは『あの人達と一日限りの邂逅』です。もう11月ですがまだハロウィン回は続くので楽しんでいただけると嬉しいです! (2019年11月12日 1時) (レス) id: bb5d92349b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 幽銀さん» コメントありがとうございます!作者も読んでくださる読者の皆さんがいっぱいしゅき…… (2019年11月12日 1時) (レス) id: bb5d92349b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年9月3日 4時

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