What I lost.【爆豪勝己】 (ページ32)

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twenty-ninth ページ32

「でもごめん、待たせるの好きじゃないし。」

「そうか…、」

消えそうな声で呟いた彼は、捨てられた子犬のようななんとも言えない表情をしていた。
本当に申し訳ない、私はなんて酷い奴なんだろう。イケメンの誘いを断るという大罪を犯してしまうなんて、…刑務所行きだ。

「じゃあさ、明日一緒に帰って欲しいな。」

「…！」

「いい？」

「ああ。」

そう言った彼の表情は、少し嬉しそうに見えた。

"また後でね"と轟くんに手を振り、急ぎ足でトイレに向かう。昼休みから一度もトイレに行っていなかったから、流石に私の膀胱も限界を超えている。

「あ、ハンカチ。」

トイレを出て教室に戻る途中、ハンカチを洗面台に置いてきてしまったことに気付いた。
あれ気に入ってたから、失くしちゃうと結構ショックだ。

流石にこの短時間で人のハンカチを取るような人はいないだろうけど、私は小走りでトイレに駆け込んだ。
まぁ、…お気に入りってこともあるし。

案の定、そのハンカチは私の使った洗面台の横に置きっぱなしになっていた。
それを手に取り、"ふぅ"と一息ついた。

別にそんな高いブランドのものだとか、親の形見とかそう言うものではない。でも私に取ってはすごく大切なものだ。

「…あれ、」

何か違和感を感じた。
私の頭の中で、クエスチョンマークが浮かぶ。
またひとつ、思い出せないこと、即ち疑問に思うことがふえた。

「なんでこのハンカチ、…そんなに大事にしてたんだっけ。」

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こちらハイキューの小説です
多分ギャグです
気が向いたら読んでみてください。

ついんてーるのあのこ【孤爪研磨/黒尾鉄朗】