What I lost.【爆豪勝己】 (ページ26)

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twenty-third ページ26

「…、」

めっちゃ見てくるんですけど！？！？！？

私の右隣に座る彼、爆豪くんがさっきからずっとガン飛ばしてきている。私何かしたっけ。

まさか、実は小さい頃私が爆豪くんをいじめてたとか？…流石になさそうだ、どっちかというと爆豪くんはいじめっ子顔してるし私がいじめられる側だろ。

「はっ、…爆豪くん、食べたかったの？」

「は？」

やっべ、思わずくん付けしてしまった。何故そんなに嫌がるのかは分からないが、彼は私からくん付けされるのがとても嫌いらしい。

恐る恐る爆豪くんの顔色を伺う。
凄い顔してるぞおい、何言ってんだこの雌豚とか言ってきそうな顔だよこれ。

怖くなった私は彼に突き出していたスプーンをｽｽｽ､と自分の口へ運ぶ。ランチラッシュのオムライスは最高に美味しい。
ふわふわのたまごは噛めば噛む程とろけていき、コーンを一緒に炒めたバターライスの味が口の中にじんわりと広がる。

おい、誰だ私に食レポなんかさせたのは。

「…お前、」

「な、なん、でごさ……らん、？」

テンパリすぎたせいで変な日本語になってしまった。"ござらん"てなんだ、何年前の人だよ忍者か。

私が可笑しかったのはわかるが、それにしても上鳴と響香は笑すぎだ。正確に言うと、笑いを堪えきれなくなって涙まで流している。

「…、ケチャップ口元についてんぞ。」

「ン、ほんとだ。」

「昔っからそーゆーとこあるよな。」

「…え、」

私のアホ面を見るなり、爆豪くんは少し切なそうな顔をした。本当にしていたかはわからないけど、私にはそう見えた。

彼のその太くて爪の長い親指が、私の唇と近づく。恥ずかしさと少しの恐怖により、私は無意識に目をキュッと瞑った。

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一年以上前の作品ですが急に続きを書きたくなってしまったので、書きたいと思います。
自分勝手ですみません。

更新は他作品と同様、遅いです。
それでもよければ駄目作者とこの作品に少し付き合ってやってください。

※潤ちゃんのプロフィール色々いじりました。