What I lost.【爆豪勝己】 (ページ17)

今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:23,321 hit

fourteenth ページ17

お見舞いに来てくれた響香と病院内を散歩し、最後にたどり着いた屋上のベンチに2人仲良く座った。屋上に来るまでに買った飲み物を飲みながら、学校であった話とかを聞く。

「ねぇ、爆豪くんとはどう接したらいいの？」

「え？それウチに聞く？」

「だって、本人には聞けないし。…1番私のことわかってくれてるのって、響香じゃん？」

彼女の手を握りしめ、おねだりするような目で、目の前にいる響香を見つめる。まぁ響香が私のことをよく理解してくれているのは確かだ。

「…はぁ。とりあえず呼び方を変えれば？前は“爆豪”って呼んでたと思うんだけど。…あ、たまに“勝己”呼びしてたかも。」

「成る程。くんをつけなければいいのか。」

「あとは、爆豪と関わってるのはあんま見なかったな。」

「うっそぉ。」

驚くべきことが発覚。私と爆豪くんはそんなに仲良しじゃないよう…それなら何故彼が私の“1番大切な人”なのだ。疑問は深まってばかりだ。

「というか何で、爆豪の記憶だけなくなってんの？」

「あ、そこは聞こえてなかったのね。…それは教えない。」

聞こえていないとはそれはそれはありがたいことだ。これなら爆豪くんにも多分聞こえていなかったのだろう。不幸中の幸い、とでも言っておくべきか。

「…爆豪くんと轟くんって仲良しなの？」

「ブーーッ！！」

「ぅおっ。」

汚っ。
私がそう言った瞬間、響香は飲んでいるお茶を勢いよく吹き出した。こんな場面アニメとか漫画とかでしか見たことないから生で見れるとは凄いぞ。

「めっちゃ悪いしヤバい。」

「へぇ。…私、そんな中に戻ってったらヤバい？」

「前からヤバかったよ。潤と轟が付き合うことになった時、爆豪ヤバかったし。」

「さっきからヤバいしか言ってないね。」