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新開「よぉ、尽八!英語の教科書貸してくれるか?あれ、尽八?」
7組の教室に、新開の声は響いた。
しかしそれに返答する者は今教室の中にはいないようだ。
代わりという訳でもないが、女子達がキャアキャア言い出す。そんな声を出しててよく声帯が壊れないものだな、凄いなこいつら…とレイは冷たい目で彼女達を見ていた。
レイ「いや、尽八は教室にいないよ。多分トイレじゃない?」
携帯をいじりながら、ドアに寄り掛かっている新開に近づいて彼女は答えた。
さっき東堂はクラスの男子と一緒にトイレに行くだとか言ってた気がしたから。
新開「尽八いないのか…じゃあレイ、教科書貸してくれないか?」
携帯をポケットにしまい、しばらく悩んでから、レイは自分の机の方に向かう。そして鞄から英語の教科書を取り出し、両手で新開に渡した。
レイ「はい、落書きとかしないでね?」
新開「お、ありがとよ。」
新開は優しそうな笑顔で笑った。
新開の周りからは幸せオーラを感じる。
教室内の女子達がまた「キャー!」と(レイにとっては)奇声をあげる。
勿論、そのメンバーの中には華代も入っているのだが。
新開「あ、そうだ。この前言ってた内等の誕プレのことなんだけど…」
そう言われ、レイは思い出したかのようにパチンと手を叩いた。
レイ「そういえば、そんな話ししてたね。日曜日に尽八について来てもらって、誕プレ買いに行くんだけど隼人も来る?」
新開「ヒュウ、デートか。それならやめておくよ。」
レイ「デート?なにそれ、やめてよ。貴方のパワーバー全部粉々にしようか?」
新開は顔を引きつらせて笑った。
彼女が本当にやりそうな顔をしていたから。
新開「それは勘弁。…でもいいのか?一緒に行っても。」
レイ「別に、構わないよ。ちなみに何駅か行ったとこにあるショッピングモールにでも行こうと思ってるから。」
新開「じゃあ、遠慮なく。…そろそろチャイム鳴るな。時間とかは後で教えてくれ!教科書ありがとな!」
新開に手を振って、レイは自分の席に着いた。
さっきまで窓際で女子達と喋っていた華代が、猛スピードで彼女に近づく。
眉毛を釣り上げ、目をかっぴらいて唾が飛ぶんじゃないかって程の勢いで喋る。
華代「新開くんと何喋ってたの!!」
レイ「えっと…」
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もち米太郎(プロフ) - しおらんさん» コメントありがとうございます!!東堂めっちゃ好きで勢いで作っちゃいました笑行き当たりばったりの思いつきの話なので本当文才ないですけど今後も頑張りますんで今後もよろしくお願いします! (2018年9月11日 6時) (レス) id: 498205eb8a (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄く面白いです!荒北も好きだけど東堂かっこいいです!早くくっついてほしい!これからハラハラしそうな予感ですが続き楽しみです!頑張って下さい! (2018年9月10日 13時) (レス) id: 097333551a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もち米 | 作成日時:2018年8月13日 18時