16話 ページ16
『ライム……くん?』
ライム「………」
私の視線の先にいるライム君は、悲しそうに目を伏せていた
隣にいたジンペイ君たちも、驚いてライム君に目を向ける
コマ「ライム先輩………?」
マタロウ「その腕って……」
ライム君は目を閉じると、そのエネルギーは元の左腕になる
ライム君は眉をひそめながら目を開け、その手を握ったり開いたりをくり返して、こう言った
ライム「…これが僕の正体だ
僕は人間じゃない。オズマコアから生まれた……
"エネルギー生命体"なんだ」
ジンペイ「………あ」
ジンペイ君は何かを思い出しているような表情を取っている
____
ライム《そうか………キミにはいるんだね。育ててくれた親が》
ジンペイ《え?》
ライム《いいなぁ………僕はね
生まれたときから一人なんだ》
____
ジンペイ「…それであんなことを………」
ライム「僕はエネルギーが心を宿し、人間に似た形となった、"突然変異の生命体"」
ライム君は私達にそう告げて、自嘲的に笑うと顔を俯かせる
ライム「……エネモーやオズマと同じさ」
コマ「そうなんだ……」
私はライム君の事を見つめて、ゆっくりと口を開く
『でも………
ライム君はライム君だよね?』
ライム「…え……」
ライム君は驚きながら私を見つめていると、私は笑顔でこう話した
『たとえ人間じゃなくても、ライム君なのには変わりない…
だから、そんな悲しそうな顔をしないで……笑って』
ライム「A……」
ライム君は俯けていた頭を上げると、その表情に笑みが浮かび____
『____あっ……』
ライム君は、優しく私の身体をギュッ…抱きしめてくれた
ライム「………ありがとう、A」
『フフッ……どういたしまして』
私は笑顔でそう返すと、ライム君は抱きしめる力を強くした
その力加減がなぜか心地よく、私はライム君の体温を自分の体で感じている
ライム君は満足して手を下げて、私の手を握り、そのまま私は笑顔でこう話す
『それにね、私だけじゃなくて、ジンペイ君達もいるんだよ
そうだよね、みんな!』
私は振り返ってみんなの事を見る
メラ「そうだぜ、お前は一人なんかじゃない」
チアキ「僕たち後輩もいるっしょ」
豪万蛇「高等部の仲間もな」
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作者名:スタースト | 作成日時:2022年2月26日 3時