Hemerocallis (ページ11)

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その夜、夢を見た

みんなが周りにいる

みんなの中心に私がいて

Aは本当に可愛い

ヌナのこと愛してるよ

僕の方がAのこと好きだし

優しくしてくれて

みんな本当に良くしてくれて

触れることの出来ない彼等に

私は初めて触れている

A、ごめんね

いつも泣かせて悪い

普段は聞くことのできない謝罪も

ハグも、涙も

求める前にみんながくれるの

このまま

この幸せな時間がずっと続けばいいのに

夢を見ながら

この夢が続きますようにと

一心に願った

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『……ぁ』

翌日、早朝

目が覚めると

不快な重みが額を覆っている

起き上がり確認すると

ﾎﾞﾄ

生ぬるいタオルが布団の上に落ちた

『これ、』

見覚えのないそれに

大きな期待が勝手に膨らむ

きっとこれは昨夜、
誰かが看病をしてくれた証だ

こんなに気持ちのいい朝はいつぶりだろう

すっかり体調は良くなり、

リビングに向かう足取りもそれはそれは軽い

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JM「……なにその格好。ふざけてんの？｣

『え、？』

JN「似合わなすぎて笑えるんだけど｣

誰かいるかな

昨日の事が嬉しくて感謝したくて

でもこんなに朝早い時間に誰もいるはずがない

そう思っていたのに
なぜかリビングにオッパが2人いて

なんてタイミングがいいの
嬉しくて近付けば

目が合った途端、
心底引いた顔で私に声を掛けてきた

私の服装がおかしいらしい

そんなに、だめ？

さっきまでの気持ちの良さはまるで嘘みたいに

いつものように気分が重く、苦しくなってる

ついこの間、もう要らないからと
無造作に部屋の前に捨てられたテテオッパのお洒落なジャージ

実は密かに欲しかったソレが手に入って嬉しくて、シャワーを浴びてせっかく綺麗になったから勢いあまって初めて袖を通してみたんだけど

……やっぱり、私には似合わないみたい。

ハイブランドをダメにしちゃうんだって

2人して、私が着るとダサいって笑う。

JM「テヒョンアのでしょそれ。
捨てたって言ってたけど勝手に拾ったの？｣

『オッパが後始末してって言ったの、だから』

JN「だから自分のモノにしたの？｣

JN「ゴミを？」

虫けらでも見るような目

さっきまでの幸せな時間は

もうどこにもない

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