Only Love

＊〜5年前〜 ページ3

紫耀が東京へ出てきて
私が初めて紫耀を担当したのは
5年前。


紫耀は18歳で
まだ、Jrの頃だった。


その頃から異色のオーラがあって
"絶対売れる"と誰もが確信を持っていた。



「初めまして、本日ヘアメイクを担当する、小松Aです」

紫「よろしくお願いします」

「今日の曲の感じだと、かっこいい感じがいいかな？」

紫「…はい、じゃあそれで」



第一印象は、大人しい…とも少し違うか。
警戒しているような、なにかを諦めたような
そんな印象だった。



廉「おはようございまーす」

海「おはようございますー」

「おはようございます。ヘアメイクの小松Aです。よろしくお願いします」

廉「こちらこそ、よろしくお願いします！」

海「わー初めまして！よろしくです！」




廉と海ちゃんは
初めて会った時から人懐っこい。




廉「紫耀、このゲームやった？」

紫「どれ？…あーこんなの余裕すぎて速攻で全クリした」

廉「はぁ？！ウソやろ！これめっちゃムズいやん！」

紫「…うそ、難しすぎてやめた」

廉「やろ？！ビックリするわ！笑」

海「紫耀はほんと、負けず嫌いだよねー笑」

廉「悪い癖や。笑」

紫「うるせーよ笑」





なんて、10代の男の子らしい話題で
朝から盛り上がってる。

なんだ、メンバーと喋る時は
普通の男の子みたいに楽しそうなのか


そう思って、少し安心した。




少年のようにはしゃいでいても
ステージに立つと
その表情はアイドルそのもので…

そんな姿を見る度に
やっぱり芸能人ってすごいなぁって思う

まだ10代の子供なのに
しっかりとプロの仕事をしてて
本当に1人の人間として、尊敬する






そんな彼らの仕事を見ながら
合間でヘアメイクの直しをする





廉「俺な、前髪崩したくないねん」

「ふふ、なんで？」

廉「前髪こーなっとるのがええってファンの子が言うんやって」

「そーなの？」

廉「うん、せやから乱れんようにセットして？」

「はいはい笑」

海「俺はなんでもかわいいって言ってもらえるからなんでも大丈夫！」

廉「おいー。それやったらなんか俺があかん奴みたいやん？」

海「だって俺のファン、何でもかわいい〜！って言ってくれるしー笑」

「じゃあ、高橋君は手直しいらないね？」

海「うそ？待って？それは違うくない？ねぇ、ひどくない？俺もかっこよくしてほしい」

廉「海人は髪ボッサボサでもええんやから、俺の前髪に時間費やしてくださーい笑」




なーんて、ふざけてる。笑

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