にじいろの花束を。[Spring] JW (ページ15)

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ピンクのかすみ草。 Nozomu.K ページ15

小｢Aさんっ♪ こんばんは!｣

｢あれ、望くん。こんばんは｣

小｢来ちゃった!｣

｢うん、嬉しいけどね? 大学生がこんな遅くに...｣

小｢も〜心配症やな! 大学生だ･か･ら! 遅くまで遊んでるんやろ?｣

｢そうかもしれないけど〜、帰り、あんまり遅くならないようにね?｣

小｢はいはーいっ｣

どうも! 大学生やってます! ぴっちぴちの20歳♡
小瀧望(こたきのぞむ)でっす!

もうすぐ春やけど、まだまだ寒い。
そんな寒い日には《なないろ》のココアが飲みたくなんねんな〜。

ってそんなことは今回おまけにすぎなくて...

小｢とりあえず、ココア1つ!｣

｢はぁい...、あれ? 珍しい、今日はお花頼まないのね?｣

小｢んふふ〜、今日はなんと! 僕が持ってきちゃいました〜じゃーん!｣

｢えっ! うそっ! 私に??｣

小｢ふふ、Aさん以外に誰がおんの! いつもありがとう〜って意味で!｣

そう、いつもいつも素敵なお花に癒されてきたし、今回は逆にプレゼントしてみよう! って考えて用意した花束。

ふわふわのかすみ草。しかもピンク!!
染めたかすみ草なんてなかなか見ないし、可愛ええな〜Aさんに似合いそうやな〜って思って花束にしてもらった。

｢うわぁ、可愛い...! ピンクのかすみ草よく見つけたね! しかもこんな綺麗な桜色の...素敵...!!｣

小｢ふふ、喜んでもらえたんやったらよかった!｣

｢ほんとありがとう! 嬉しすぎて泣きそう!｣

小｢泣く前にココア作ってや〜｣

｢ごめんごめんっ、すぐ作るね!｣

後で写真撮ろ〜♪ なんてるんるんでココアの準備し始めたAちゃん。
年上なのにほんま可愛くて、あーもう、どうしてくれるん!

いつも座るのは2人がけのテーブル席。
たまーにAさんが向かいに座って一緒にお茶してくれるからいつも2人がけに座るんよね。
そのたまーにしてくれるお茶の時間がたまらなく好きで...

大学生のまだまだ子供の俺の心なんていとも簡単に奪った彼女の笑顔は、
まだ誰かのものになっていない、と最近《はまちゃん》から情報を得た。
つまりは...彼氏おらんってこと! チャンスあるやんね!?

なんていつもドキドキしながらカウンターの方を見ると、不意にAさんと目が合う。
どき、ってした心臓を何とか落ち着かせてひらひらと手を振ると、ゆるっとした笑顔で手を振り返してくれるAさん。

あーもう天使!!!