黄色いヒヤシンスの花束［黄］ ページ29
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［第三者ジュニア視点］
"SnowManのAちゃんには
近づかない方が良い"
ジュニアになりたての頃、
先輩や皆に散々そんなことを言われるから
直接会うまでは一体どんなに
怖い人なんだろうと思った。
いくら女の人とはいえ、
ものすごく厳しい人なのかな....
「ふふ、そのフリ難しいよね」
「えっ....」
フリが入らなくて1人残って
練習をしていたら、きれいな声がした。
いつも遠くから見ているだけだった
Aちゃんがこんなに
近くにいるのが嘘みたいで。
僕と比べても小さい顔に、
さらさらの髪の毛。
まっしろなほっぺは、雪みたい。
ここはね、って隣に立って
当たり前みたいにフリを教えてくれる。
怖いだなんてそんなの、きっと嘘だよ。
だってこんなに
優しく丁寧に教えてくれるのに。
もしかしたら自分にだけなのかな、
だったらいいなって考える。
「A〜、ってここに居たのかよ」
そんな中学生の抱く期待は
かんたんに崩れ去った。
「あれ、照打ち合わせ終わったの？」
「ん、あぁ...」
フリがだいぶ入ってきた頃、
レッスン室に岩本くんが現れた。
"お疲れ様です"って一言が引っかかって
上手く出てこない。
だって視線の先、ライオンみたいな目に
僕が映っているのが分かったから。
少し前に調子に乗っていた自分が
ばかみたいに思えた。
「今ね、フリ教えてあげてたんだ」
「あ、りがとうございます....」
ようやく言えたその一言は、
自分でも驚くくらい小さな声で。
「......ふーん」
「フリ教えるって難しいね、
照すごいよやっぱり」
「...まぁな？」
刺さるような視線が
Aちゃんを映した瞬間柔らかくなって。
......岩本くんのあんな顔、
一回も見たことないや。
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takkimakki(プロフ) - 初めまして！こちらのお話に出会い、引き込まれて読ませていただいています。綺麗な日本語と切ない描写に、大ファンになりました！ (2023年2月17日 9時) (
レス) @page30 id: ff744b84c3 (このIDを非表示/違反報告)
透(プロフ) - さん» コメントありがとうございます！更新頻度遅くなってしまって申し訳ないです！！ですが、私の都合上どうしても更新頻度字が偏ってしまうこともあるので、そういった点はご了承いただけますとありがたいです。ご意見ありがとうございます！ (2021年6月30日 1時) (レス) id: c7653d64b7 (このIDを非表示/違反報告)
- こっちも更新してほしいです (2021年6月29日 13時) (レス) id: 7d0243170f (このIDを非表示/違反報告)
透(プロフ) - Ashitakaさん» はじめまして^^ コメントありがとうございます( ; _ ; )お話を書くときはいつも印象に残るような言葉遣いをイメージして描いていたので、そう言っていただけてとってもとっても嬉しいです^ ^ぜひたくさん読んでこの作品に浸っていただけたらなと思います！！ (2021年6月17日 12時) (レス) id: c7653d64b7 (このIDを非表示/違反報告)
Ashitaka(プロフ) - はじめまして、今読んでいる真っ最中なのですが、ラウちゃんの「僕の届かない夜に連れていく」に胸がギュッと苦しくなり、思わずコメントをしてしまいました…。言葉ひとつひとつがとても素敵です。では、続きを読んで参ります…！ (2021年6月16日 15時) (レス) id: ffdf66b49e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透 | 作成日時：2021年6月10日 22時
