ep.74 ページ28
『ごめん、ちょっと準備してて。どうぞ…』
駿「あ、うん。失礼します…」
急いで準備を済ませ、駿佑くんを通したもののなんだか気まずい…。昨日迷惑をかけてしまったし………
どう言えばいいのか分からなくて、必死に考えていると、駿佑くんのほうが先に口を開いた。
駿「昨日はゴメン。俺の不注意のせいでAを傷つけることになって。ゴメン…」
『いやいや、私の不注意だし！駿佑くんは気にすることないよ！』
すごく追い詰めた顔をしていた。駿佑くんは悪くないのに…。
『私のほうこそ、夜遅くまで迷惑かけてゴメンね。』
駿「迷惑だなんて…思ってない。俺は、俺は、Aのことが好きだからそう動いただけ。じゃなきゃ、しない。」
胸がギュッとしめつけられた。
こんなにもこんなにも自分のことを好きでいてくれる人がいるのに私は……
駿「俺は、Aのことが好きだよ。」
『うん。ありがとう。』
駿「Aは…？俺のこと好き？」
「好き」と言うだけなのに、どうして声に出せないんだろう。
駿佑くんが近づいてきて、私と見つめ合うようにする。その距離もう10cm。ちゃんと好きだって伝えないといけないのに。
『…うん。私も。』
駿佑くんは近づくのをやめ、私を抱き締めた。
駿「良かった…。」
私、いま、駿佑くんにちゃんと言えなかった。心の中でグルグルと黒いのがうずいていた。
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イヅキ - あまとさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです…！自分でも書ききれた達成感でいっぱいです。本当に読んでくださってありがとうございました。 (2022年10月21日 16時) (
レス) id: 072635462a (このIDを非表示/違反報告)
あまと(プロフ) - 完結おめでとうございます！いつも更新楽しみに読ませていただいてました。複雑な心模様が丁寧に描かれた惹き込まれる物語で、大好きな作品でした！今まで執筆お疲れ様でした。素敵な作品をありがとうございました！ (2022年10月19日 20時) (レス) @page50 id: 4e08d1fad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イヅキ | 作成日時：2022年8月7日 20時
