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淳太side
黄「扉の前置いておくパターン？」
紫「でも起きれへんかったらどうするん……？」
そう、触れずに渡すだけでは届かない。
“しんどい”兄たちに自力で取りに来いというのは、あまりにも酷だ。
そこで──
黄「……あ！マスク！」
紫「えっ」
黄「給食の時の白いマスクあったやん！あれつけて、部屋入って渡したらええ！」
橙「それなら、うつらへんし短時間で済むし！」
紫「それや！！」
三人はいつもは双子が棚から出してくれる給食マスクを取り出し、ぱん、と広げて耳にかけた。
子ども用特有のちょっと小さな白い布。だけど、それは立派な「守る手段」だった。
紫「じゃあ準備確認いくで！」
橙「体温計とアイスノン！」
紫「ありますー！」
黄「冷えピタとポカリ！」
橙「持ってるー！」
紫「ゼリーも準備完了！」
三人はうなずき合うと、そっと廊下へと向かった。
まずは大毅の部屋。そのあと智洋。
ドアの前で息を整え、三つ子はそっとノックした。
橙「だい兄ちゃん、僕ら入るで……！ちょっとだけ行くからな？」
返事はない。
けれど、気配だけでわかる。
――きっと寝てる。しんどくて、起きられへんのや。
三人は覚悟を決め、ゆっくりドアノブへ手をかけた。
＊＊＊
返事はない。
扉をゆっくり開けると、暗い部屋の中で布団に潜り込んだ大毅が、顔だけ出して横になっていた。
橙「……だい兄ちゃん、寝てる……」
紫「体温、測っとこ。起こさへんように、そーっとやで」
黄「うん……！」
三つ子はマスクをぎゅっと押さえながら静かに近づく。
崇裕がそっと体温計を脇に挟み、照史と淳太は冷えピタや飲み物を準備する。
紫「……38.7度……」
橙「めっちゃ高いやん……しんどいはずや……」
黄「冷えピタ貼った方がええよな。寝てるけど……貼るで……」
淳太がそっと大毅の前髪をどけ、冷えピタをおでこにぺたりと貼る。
大毅はうっすら眉を動かしたが、起きるほどの力はなかった。
橙「ゼリー、食べれるかな……？」
紫「無理せん方がええかも。起きたとき飲めるように置いとこ」
黄「スポーツドリンク、ちょっとだけストローさしといたら飲みやすいかな！」
三人は、まるで小さな看護師チームみたいに役割分担しながら、静かに世話をしていく。
橙「だい兄ちゃん……元気になってな……」
その声に、大毅はかすかに口を動かしたが、言葉にはならなかった。
NEXT✩.*˚
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澪那(プロフ) - こんばんわ。いつも楽しく読ませていただいています。リクエストなんですが、四男君がお熱だして長引いてしまい、大好きな四男君に会えなくて寂しがる七男くんのお話が見たいです。メインは四男君でお願いしてもよろしいでしょうか？ (1時間前) (
レス) id: a095a65e44 (このIDを非表示/違反報告)
豪(プロフ) - shihok0712さん» こんにちわ！🥺感想ありがとうございます!!いつも読んでくださる方の反応を知る機会が中々ないので本当に嬉しいです😭これからもほっこり出来るお話をお届けできるように頑張ります⸜🌷︎⸝ (11月6日 13時) (レス) id: fe1e7af4f4 (このIDを非表示/違反報告)
shihok0712(プロフ) - こんばんは！いつもほっこり、楽しみながら読ませて頂いてます。三つ子の看病物語、可愛いすぎて癒されました。大にいちゃんも智にいちゃんも嬉しかったやろなぁ。😊 (11月5日 22時) (レス) id: ebf12df227 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豪 | 作成日時：2025年11月3日 14時
