僕らが看病するぞ ページ2
照史side
三つ子が学校から元気よく帰ってきたのは、夕方の4時過ぎだった。
玄関に入った崇裕が真っ先に靴箱を見て、首をかしげる。
紫「……あれ？ともにぃとだいにぃの靴あるやん！」
照史と淳太も覗きこむ。
橙「ほんまや。帰ってきとるのに声せぇへんな？」
黄「いつもなら『おかえりー！』って誰か言ってくれるのに……」
なんとなく玄関の空気がしんとしている。
三人は不安になりながらリビングへ向かった。
すると、テーブルの上におやつのプリンと、メモが1枚置いてある。
照史がそっと手に取り、声に出して読んだ。
橙「『三つ子へ 兄ちゃんたちの部屋に入ったらあかん！おかぜひいてます！うつしたらあかんから 部屋で寝てる。テーブルのプリンは3人のおやつやから食べてええで！ 智洋と大毅より』」
三人の目がまんまるになる。
紫「……え？ ともにぃもだいにぃも、ふたりとも風邪なん？」
黄「お部屋から出られへんのかな？……」
三人はプリンを見つめ、そっと椅子に座った。
紫「心配やな……熱あるんかな……」
黄「咳とかしてるかな……」
橙「てか、のんちゃんたち今日は帰り遅いねんで？どないしたらええの？」
一瞬しんとした空気が流れた。
しかし、淳太がふっと顔を上げる。
黄「なあ、いつもは兄ちゃんたちが僕らにおかゆ作ってくれたり、寒いとき布団かけてくれたりしてくれるやん？」
紫「うん……」
橙「……ついこないだも、ぼくらが風邪ひいた時ずっと看病してくれた…」
少しの沈黙――そして崇裕が手をぎゅっと握った。
紫「僕らが、こんどは兄ちゃんたちを看病してあげよ！」
橙「せや！おかえしや！」
黄「うつらんように気をつけながらできることを考えよ！」
三人、机に手を重ねて決意の円陣。
橙「作戦会議や！！」
でも――まず、何をしたらいいのか全然わからない三つ子。
紫「看病って、なにするんやろ……？」
黄「おかゆ？作る？……いや火使うの危ない……」
橙「冷えピタとか……いやどこにあるかわからへん……」
3人「…………」
考え込む三つ子だが、やる気だけは満タン。
とりあえず「まずは兄ちゃんたちの部屋の前まで様子を見に行こう」と決まった。
橙「声かけるだけやったら、うつらへんよな？」
紫「うん。ドア越しに聞くだけやし！」
黄「ほんならいこ！」
階段をのぼる足取りは、心配とドキドキで少しだけゆっくり。
そして――兄たちの部屋の前に到着した。
NEXT✩.*˚
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澪那(プロフ) - こんばんわ。いつも楽しく読ませていただいています。リクエストなんですが、四男君がお熱だして長引いてしまい、大好きな四男君に会えなくて寂しがる七男くんのお話が見たいです。メインは四男君でお願いしてもよろしいでしょうか？ (56分前) (
レス) id: a095a65e44 (このIDを非表示/違反報告)
豪(プロフ) - shihok0712さん» こんにちわ！🥺感想ありがとうございます!!いつも読んでくださる方の反応を知る機会が中々ないので本当に嬉しいです😭これからもほっこり出来るお話をお届けできるように頑張ります⸜🌷︎⸝ (11月6日 13時) (レス) id: fe1e7af4f4 (このIDを非表示/違反報告)
shihok0712(プロフ) - こんばんは！いつもほっこり、楽しみながら読ませて頂いてます。三つ子の看病物語、可愛いすぎて癒されました。大にいちゃんも智にいちゃんも嬉しかったやろなぁ。😊 (11月5日 22時) (レス) id: ebf12df227 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豪 | 作成日時：2025年11月3日 14時
