67話 ページ22
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──嫌いな食べ物、好きな教科、最近読んだ面白かった本。
次々と質問を続ける私に嫌な顔もせず、新開さんはひとつひとつに丁寧に答えてくれた。
「……なんかAちゃんばっかり聞いてずるくないか？」
私の質問に一区切りついたタイミングで、新開さんが少し拗ねた声をあげる。
俺だってAちゃんのこと知りたい、と大きな青い瞳を向けられた。
「というわけで、今度は俺の番な」
イタズラっぽく笑った新開さんが、さっき私がした質問をなぞるように返してくる。
好きな食べ物、嫌いな食べ物。
少し迷いながらもたくさんの質問に答えていくと、じゃあさ、と少し緊張した声で新開さんが呟いた。
「好きなタイプは？」
「え」
男の子がしてくる脈アリな質問ランキング第1位、とかにでも載っていそうな典型的な質問。
思わず固まると、新開さんはすぐに自然な笑顔を浮かべて首を傾けた。
「Aちゃんは尽八にキャーキャー言ったりしないだろ？あーゆうのはタイプじゃない？」
「あー…」
真っ先に葵ちゃんの姿が目に浮かぶ。
イケメン好きの葵ちゃんはすっかり東堂さんのファンで、通りすがりに見かけてはかっこいい〜！と言っていたっけ。
「東堂さんもかっこいいですよね」
ちょっと調子に乗りやすいところはあるけれど、基本的にはしっかりしていて優しい先輩だ。
俯瞰的に物事を見るのが得意なんだろうな、と思う。周りの色んなことに気付いて、困っていたらすぐにアドバイスをくれる人。
「……でも、私は」
──新開さんの方が、かっこいいと思います。
小さく小さく呟いたその声に、新開さんが動きを止めたのがわかった。
ばくんばくんとありえない大きさで鳴る心臓に、一気に頬に熱が集まってくる。
「……っあー、はは」
大胆すぎた、と反省しながら沈黙に耐えていると、新開さんが乾いた笑い声を漏らした。
「そんなまっすぐ言われると照れるな」
思わず顔を上げて、隣を見る。
え、と声が零れた。
「……まっか、」
眉を下げて、薄く笑った新開さん。
頬にじわりと赤色が差しているのを見て、髪の隙間から覗く耳まで赤くなっているのを見て、私の胸はドキンと大きな音をたてた。
──こんな新開さんの
「……あんまり見ないで」
思わずじいっと見ていると、チラリと青い瞳だけがこちらに向いた。
不意の流し目に、ドキンと心臓が跳ねる。
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暁☆(プロフ) - 名無し20182号さん» コメントありがとうございます！！嬉しいです🥰 更新頑張りますね！ (8月23日 0時) (
レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し20182号(プロフ) - 神作すぎて一気見しちゃいました💞めちゃめちゃきゅんきゅんします！！更新応援してます❕ (8月17日 21時) (レス) id: f1e05d66bf (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - ちるちるさん» コメントありがとうございます！！ 嬉しいです、頑張ります😭 (5月31日 14時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
ちるちる(プロフ) - めっちゃ面白かったです！！ドキドキしました…！続きが楽しみです！更新頑張ってください！！ (5月31日 3時) (レス) @page27 id: ace1fac0f2 (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - 新規オタクさん» コメントありがとうございます！🙇♀️ (2023年1月30日 13時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁☆ | 作成日時：2020年12月14日 21時
