66話 ページ21
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甘いのが好きなんですか？と聞いてみると、ちょっと考えたように首を傾げる新開さん。
「甘いのももちろん好きだけど、コーヒーはブラックで飲むしなぁ。苦いのも食えるぜ？」
「ぶらっく…」
大人だ、と思わず呟く。
私は完全甘党でコーヒーなんか飲めないから、一気に新開さんのことを遠く感じた。
もともと新開さんは2つしか違わないはずなのにすごく大人っぽくて、親近感があまり湧かない人だったけれど。
「はは、Aちゃんは甘いのが好き？」
「はい。それこそチョコレートは大好きです。コーヒーは……まだちょっと」
子どもっぽいと思われただろうか。
気まずくなって目を逸らすと、新開さんは弾んだ声で、おんなじだな、と言ってくれた。
「チョコ好きなの、同じだ」
ハッと目を上げると、ふにゃりと人懐っこく笑みを浮かべた新開さんと視線が合う。
──……ずるい、ずるいよ。
「……はい。同じ、ですね」
小さく笑い返すと、新開さんはさらに嬉しそうに笑みを深めてくれるから。
──私にとって新開さんは雲の上の存在だけど、彼はいつだって雲の上から下りて顔を覗き込んでくれる。
「学校の近くにさ、チョコバナナ餃子売ってる店あるの知ってる？」
「えっ何それ美味しいんですか…？」
「中華の店なんだけど。美味いよ」
チョコバナナ餃子、なんて不思議な食べ物を教えてくれた新開さん。
チョコバナナと餃子なんてどうにも想像しにくい組み合わせだけど、何となく気になってきた。
「……今度行くとき、誘ってもいいかい？」
ふ、と緊張した声で尋ねられる。
ドキンと期待で胸が高鳴って、思わず勢い良く頷いた。
「っはい、もちろんです」
──嫌われてはない、んだと思う。
……むしろたぶん、好意を抱かれているのだと思う。
でもその好意が、私が新開さんに抱いている好意と同じ種類なのかは確信が持てない。
新開さんは誰にだって優しいから、優しくてあったかくて、素敵な人だから。
自分の好きなものを誰かに教えたい、なんて、きっと誰にでも簡単に思ってしまう人だから。
──私だけだったらいいのに、と思った。
新開さんの優しさが、私だけに向いてくれればいいのに。
「……じゃあ、嫌いな食べ物は何ですか？」
「はは、インタビューみたいだな」
そんな醜い独占欲を打ち消すように、新開さんの知りたいところを質問していく。
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poyocoooooo(プロフ) - 弱ペダの作品あまり見かけない中でこんなに素敵な作品に出逢えてとても幸せです♡荒北さん推しだった私ですが、この作品を通して見事に新開さん推しになりました😍個人的に総北で手嶋さんと絡めたのが嬉しかったです✨手嶋くんいいですよね…！ (1時間前) (
レス) @page28 id: 7859abe11c (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - 名無し20182号さん» コメントありがとうございます！！嬉しいです🥰 更新頑張りますね！ (8月23日 0時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し20182号(プロフ) - 神作すぎて一気見しちゃいました💞めちゃめちゃきゅんきゅんします！！更新応援してます❕ (8月17日 21時) (レス) id: f1e05d66bf (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - ちるちるさん» コメントありがとうございます！！ 嬉しいです、頑張ります😭 (5月31日 14時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
ちるちる(プロフ) - めっちゃ面白かったです！！ドキドキしました…！続きが楽しみです！更新頑張ってください！！ (5月31日 3時) (レス) @page27 id: ace1fac0f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁☆ | 作成日時：2020年12月14日 21時
