ユンギシェフ ページ14
キッチンはジンさんとジョングクが住んでいる部屋にしかないので、私たちはジンさんたちの部屋に勝手に侵入する。
まだこの部屋には誰もいないみたいね。
新しいお弁当箱(なぜかお揃い)も買えて、なんだかワクワクすっぞ。
「ではユンギさん、まず野菜をみじん切りにします。玉ねぎを取ってください」
「ほい」
ーーーあーすっごい久しぶりに料理するかも。
少し包丁を握る手に力がこもる。
玉ねぎをまずみじん切りにしたら、肉を切る。鳥もも肉をゴロゴロ食感が残るように大きめに切る。
「へー手際いいな」
隣で見ていたユンギが感心したようにつぶやく。
「ユンギは料理しないの?」
「あんまりしないなーここだとジニヒョンが全部やってくれるからな。家で暮らしてた時はパスタとかステーキとか凝ったもの作ってた」
「へー以外」
ユンギって料理もできるのね。
「じゃ、昔の感覚を取り戻すために、卵2つ溶いて混ぜてください」
ぼーっと私の料理姿を見ているのは退屈だろうと思って、ユンギにボウル、菜箸と卵2個を渡す。
「期待してますよ、ユンギシェフ!」
卵を割り入れる姿から、慣れている感が出ていた。
家ではちゃんと手伝いしてたタイプか、そんな風には見えないけど。
「おい、いま悪口言ったろ」
「滅相もございませんシェフ。ときおわりましたらこちらに流し入れちゃってください」
テレパシーでも備わってんのかってくらいいいタイミングで、悪態をつかれて焦った。たまにこういうことしてくるのは本当に心臓に悪い(物理的に)
「流し入れた後は?」
「そのあとは固まらないようにフライパンを揺らしながら火を通してね」
「わかった」
ユンギが卵を溶いている間にチキンライスを仕上げねば。
油をひいて、玉ねぎと鶏肉を炒める。塩胡椒を振って火が通ったら、一度別皿に移す。そしてご飯の登場。ケチャップを大さじ2杯くらい入れて混ぜ合わせる。火をかけることによって、ケチャップの酸味が飛んで甘みが出るのだ。ケチャップとご飯が混ざったら、玉ねぎと肉を入れてなじませる。これでチキンライスは完成。
「よし、できました。シェフ、フライパンに卵流し入れちゃってください」
「おう」
若干上の空だったユンギシェフを下界に連れ戻す。チラリボウルを覗くと、黄身と白身が綺麗に混ざっておりシェフの技量が高いことがわかる。
「すごいね、ユンギ。めっちゃ綺麗に卵といてある」
「まあな、俺は天才だから」
ユンギは左口角をあげてドヤって見せた。
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ねこ(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです!楽しそうだしいいですね〜! (2019年7月15日 13時) (レス) id: b5c5f58849 (このIDを非表示/違反報告)
Nini and Riri(プロフ) - 一戸建ですか?マンションですか?建物がどんなのか分かりずらいです。理解能力乏しいのでよかったら教えて下さい。 (2019年6月30日 8時) (レス) id: fde96aa48f (このIDを非表示/違反報告)
リハ(プロフ) - さくらんぼさん!ありがとうございます!頑張って更新するので、感想よろしくお願いします! (2019年6月28日 21時) (レス) id: e47f721d9b (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ - いや〜、ハマりました! 次回作、待ってます! (2019年6月28日 17時) (レス) id: 9ed812cc99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リハ | 作成日時:2019年6月25日 23時