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『...その好意ってさ、恋愛だけなのかな』
例えば、亮平くんが言っていることが、
大多数の人間に当てはまるのだとすれば。
先生はわたしに好意はあるのかも知れない。
けど、きっとそれは、恋愛なんかじゃなく、
わたしは可愛い生徒の1人だから、なんだと思う。
...というか、そうでしか、
普通はあっちゃいけないんだもん。
「男女の間に、今言ったみたいなことがあるなら、
それは少なくとも恋愛感情でしかなくない？」
『え？』
「男女の友情とかあんまり信じられないんだよね。
付き合う付き合わないに発展するかは、
その人たち次第だろうから分かんないけど、
少なくともその行動って全部、
相手を異性として意識してる証拠でしょ」
...待って、ちょっと、何でこういうときだけ、
わたしの欲しい答えをくれないの！？
『...亮平くんって本当に残念だよね』
「はあ？お前仮にも歳上に向かってそれ...」
『ここぞって時に外して生きてきたんじゃない？』
「...否定できないとこ突いてくるのがAだな」
先生が、わたしを女として好き、だなんて。
亮平くんが言っていることが正解なんだとしたら、
そういうことになってしまうけど、
でもそんなこと、やっぱり信じられないから。
亮平くんじゃない人に聞いたら、
違う意見が返ってくるはずだと、...そう、思うし。
...きっと、全部、わたしの勝手な期待なんだ。
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作者名：りり | 作成日時：2019年9月1日 20時
