朝凪のスクール&イノセンス (ページ2)

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「先輩！！好きです！！付き合ってください！！」

...また、捕まってしまった。

何度お断りしてもしつこく同じ言葉を繰り返す、

彼からの告白はこれで多分21回目。

数えているわたしもどうかって話なんだけど、

数えたくなるくらい彼は告白を繰り返し続ける。

『...ごめんなさい』

「何で！？こんな告白してもダメなんですか！？」

『回数の問題じゃないでしょ』

「いや、だって、数打ちゃ当たるって言うし...」

『バッティングセンターじゃないんだから...』

「ご、ごめんなさい...」

『何回来てもらっても、同じだから、ごめんね』

「...いや、謝られても困るんで」

『...いや、わたしも困るんだけど...』

「だって、俺、諦めないんで！！また来ます！！」

『ちょっと！』...って、呼び止めてももう遅い。

決め台詞かのような何度も聞いたその言葉を、

ふわりと残して風のように去って行ってしまった。

昼休みのにぎわう購買で1人残されたら、

どんなに気まずいものか、彼に考える頭はない。

単純で、分かりやすくて、ストレートで。

色白の綺麗な顔に、すらっとした身長。

同学年の女子からは羨望の眼差しを向けられ、

“王子”なんて呼ばれているらしい。

何度断ってもめげずに告白してくる、

そんな2歳年下の彼は岩﨑大昇という。

＊