４６話 ページ21
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クロカは手を出さない
私が命令、と前置きした時は絶対だから
くぁ、と欠伸をすれば赤髪さんが前に出る
｢随分と余裕じゃないか｣
『貴方達の目に殺意が篭ってれば船を沈める位はしてたけど、別にそーでもないみたいだしね』
しばらく見つめ合えば、全員が笑い出した
｢お嬢ちゃん度胸あるなァ！ようこそ赤髪海賊団の船へ！｣
｢歓迎するぜー！楽しんでけ！｣
｢だァっはっはっはっ！！気に入ったぜ嬢ちゃん！｣
『嬉しくない』
｢そう言うな！今日は宴だ！！｣
毎日宴してそうな人が何言ってんの
つーか
『酒臭いです、来ないで下さい』
｢そりゃ無いぜェ！｣
｢アッハッハ！振られたなお頭ァ！｣
そんな事どうでもいいの
……依頼とか嘘な気がする
『あァ、もう…』
片手で頭を抑えると、一人の人が近付いてきた
｢悪いな、お頭はいつもあんなんだ｣
『副船長さんでしたっけ…』
確か、名前が…
｢ベン・ベックマンだ｣
『あァ、ベンさんでいい？』
｢別に構わない｣
渡された酒に口をつけて、前へ出る
『赤髪さん』
｢シャンクスでいいぜ、なんだ？｣
『ルフィ君が、お世話に』
頭を下げてお礼を言えば、驚いたように目を瞬かせた
｢ルフィを…知ってんのか…？｣
『姉です、エース君とか来たでしょう』
｢ヘェ、あいつの他にも兄妹弟が居たか！｣
『５人兄妹弟、何ですけどね…』
チョーカーを撫で、その手で帽子を目深に被る
｢…そういやエースが妹が2人居るって言ってたな｣
『その1人が私です』
なるほどなァ！と笑う赤髪さんに、少しだけルフィ君が重なった
『…似てますね』
｢ん？｣
『ルフィ君と』
｢だァっはっはっ！そう思うか？｣
嬉しそうだな…
『あ、クロカ』
｢はい｣
『電伝虫かかってきたら取ってね』
｢御意にございます｣
楽しみな、と言えば笑顔が返ってきた
｢あいつは何なんだ？｣
『執事』
優秀すぎて困ってます、と言えば笑いながら酒を渡された
｢いいじゃねェか！慕われてて羨ましいぜ！｣
お前らも見習いやがれ！と赤髪さんがクルーに向かって叫ぶ
｢なら慕われるような事やって下さいよお頭ァ｣
｢な？こんなヤツらばっかだ｣
『自己紹介しましたっけ』
｢いやまだだが…って無視か！？｣
この人チョロいかもしれない←
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作者名：祥 x他2人 | 作者ホームページ：http://Nano
作成日時：2017年11月14日 1時
