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あれからどれくらい経っただろう。
不安な気持ちでいっぱいで、とても生きた心地がしない。
じっとしてられなくて、鳥居のところを行ったり来たりする私の元に電話がかかってきた。
「もしもし」
『もしもし、A？』
宏光くんの優しい声が聞こえてくる。
『はるちゃん、無事に見つかったよ
何もなかったから安心して』
「よかった〜…」
“玉がすぐ戻ると思うからもう少し待ってて”って優しい宏光くんの声に一気に安心する。
ほんとによかった。
なんだか一気に気が抜けて、その場にしゃがみ込んだ。
・
・
「お姉さん大丈夫？」
その声に顔を上げると見たこともない男の人が私の目の前立って、不気味に笑っている。
「なんか買ってあげるからあっち行こ？」
そう言って私の腕を掴むと、人気のないところへ連れていかれそうになる。
「…やめてください！はなしてっ…！」
腕を振りほどこうとしても、男の人の力にはどうしても勝てなくて。
・
・
「おい、何やってんだよ」
・
・
その言葉と共に、男に掴まれていた腕がふわっと解放されて、後ろからギュッと抱きしめられた。
「…誰だよお前っ！」
「…彼氏だけど？」
「…っ チッ！」
舌打ちをしてそそくさと逃げるように人混みに消えていった。
“はぁ…よかった“
そんな言葉と共に後ろから抱きしめられていた腕が少し緩まって、振り返った。
「ごめんね、おそくなって
怖かったよね」
・
・
「…玉森くん」
そこにいたのは、息を切らした玉森くんだった。
初めて見た、あんな姿。
私を助けてくれた玉森くんは見たことないくらい怖い顔をしてた。
そして今、見たことないくらいの眉を下げた顔が私に今向けられている。
玉森くんの存在に安心してへなへなとその場にしゃがみ込む私の前に、スッと玉森くんもしゃがみ込んだ。
・
「こわかったよね、よしよし」
・
見たこともないくらい優しい顔で頭をぽんぽんっとされると、そこがまるでスイッチだったかのようにポロポロと涙が溢れでた。
「よしよし」
泣く私に、持っていたタオルを差し出してふわっと微笑んだ。
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ぽん(プロフ) - りえさん» まだ44話以降を公開していないです…！ごめんなさい（；＿；） (2019年2月10日 8時) (
レス) id: 9bf54bbd8d (このIDを非表示/違反報告)
りえ(プロフ) - 44話以降通知が来ても更新されていないのですが私だけでしょうか(>_<)？ (2019年2月10日 7時) (レス) id: 38bd84ff18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽん | 作成日時：2019年1月8日 0時
