ねぇ、心中しよっか？ (ページ15)

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「ふっ、目真っ赤。」

誰のせいだと。といつもは反感をかうのに今日は大人しくしとく。何故だろう、居心地いいのかな。

「……なぁ、図書館に用あんのか？」

「…………無い」
「無いよ…」

図書館に用なんて一切無いの。

ねぇ、

「どっか行くんでしょ？」

「……あぁ、来いよ。」

イヌピーに連れられてとぼとぼ歩いていく。というのは嘘で本当は、歩幅が合わないから少し駆け足で後を追っていく。
チラリとイヌピーを見ると
イヌピーってこんなに背中大きかったっけ。なんて考える。

進むにつれ人通りが少なって雰囲気も暗くなってくる。不穏感に包まれる。少し冷たい空気

「商店街？」

「うん。」

そこは錆びれた鉄パイプに薄汚れた壁に、何よりシャッターの多さ。こういうのってなんて言うんだっけ。

「シャッター通り？」

「何だそれ。」

「ストロー効果とか空洞化とか言ってこういう場所が冴えなくなるのよ。まぁ、青宗くんには分からんか」

「学が無ェ俺に喧嘩売ってんのか。」

「ふふ、バレたか。」

要するに、商店街ではシャッターがいっぱい降りちゃうのよ。って説明するとふぅんと納得してくれた。どこか拗ね気味だったけど。

暫く奥にぐんぐん進んでいくとガムテープが窓を不格好に貼られて周りにはスプレーの落書きが多く見られた扉にイヌピーは立った。

「ここ？」

「あぁ」
「俺とココのアジト。」

「え、それって私連れてきて良かった？」

「……知らね。」

中途半端！！責任持ってよね。

ギギギと不穏な音がする扉に私はくぐった。

とても古臭い匂いがしたのを覚えてる。