ねぇ、心中しよっか？ (ページ13)

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「何の話してたの～？」

とルナちゃんが聞きながら私の膝に跨いだ。「ルナちゃんのお話。」と言うと何故か無邪気に喜んだ。マナちゃんはそれに嫉妬してたから「勿論マナちゃんも。」と言ってあげると頬を緩ませた。

子供は単純無垢とかどこかで聞いたけどこう感情を露にするところは魅力的に育ってる証拠だろう。普段の面倒見がきっといいんだろうか。

・

「そろそろ帰るか。ルナ、マナちゃんと挨拶しろよ」

「「ありがとう！」」

「こちらこそ。」

目線を合わすためにしゃがんでお礼を言う。

「ほんと、ありがとな。今度会ったらまたお礼させてくれ。」

「……うん。」

待ってるね。とは言わなかった。どうせ今日1日だけの関係性だろうし。期待はだめだもんな。

3人は背を向けて歩き出して行った。虚しく感じてしまってじっと見ていると、三ツ谷くんは足を止めて振り返った。

「名前、聞いてない！」

「A、AA！」

「！おう、」

そう言うと少し気恥ずかしくなったから今度はすぐに私からその場を後にした。

あ、下の名前そういや聞いてないや。

どういう名前なんだろう。三ツ谷、三ツ谷…………

今度会えたらいいなぁ。

うん、会えたら聞こう。