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マスカレヰド!/4 ページ16

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「 あっははははは!ひっひい!閉じ込められたなんて面白いね中也!あはははは! 」

「 テメェ笑ってんじゃねえよ! 」

「 わあ地味に地面にめり込む!御免って! 」


中原は血色の紅を纏うと、異能の矛先を未だ笑い続ける川端に向けた。深い海の底の様な色のドレスを着た川端は、重力を感じてよろめく。


「 私中也から異能受けて一寸身長縮んでると思うのだけど 」

「 テメェの身長が縮んだところで俺に支障はねえからな 」

「 優越感感じてる癖に……アッ何でもない何でもない!ほんと!別に私が身長縮んだところで中也との身長差は大して変わら……アッほんと何でもないマジで今のは失言すぎる申し訳ない! 」


川端の身長がもう数ミリ縮んだところで、中原は異能を解除した。半泣きで、然し尚のこと笑いながら川端がベッドに力なく横たわる。
そして、不意に口を開いた。


「 __でもさあ、敵さんも中也の異能とか体術とか知ってるだろうし、閉じ込めたって直ぐ出られるって解る筈なんだよねえ。何か他に目的があったのかな?知らんけど 」


中原は少し考えるようにして扉を開く。船内ということもあり空気は滞っているが、豪華客船だからなのか高級な香水の様な匂いが感じられた。


「 さァな、未だ全然敵の思考が読めねえ。情報量では負けてる 」

「 悩ましいねえ 」


川端はベッドから起き上がって中原の背中を追いかけた。夜の立食パーティーは参加は自由だが、情報を集める為には格好の場である。何時だって負けるのは、情報が少ない方(、、、、、、、)なのだ。



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「 ____何ですか、これ 」

「 この出逢のしるしに 」


表での情報を中原に任せ、川端は約束の場所(、、、、、)を訪れていた。小さな箱の中に収まるそれに、どうぞ受け取ってください、なんて微笑んだ男は云わずもがな“魔人”、フョードル=ドストエフスキーである。


「 えっ、結婚は待ってください 」

「 違いますが、貴女がそう解釈するならぼくが 」

「 いやいやいや、素直に否定してくれないと逆に怖い 」

「 じゃあ、友人(、、)への贈り物として、受け取ってください 」

「 ……解りました、有難うございます 」


それは、バーの橙色の灯を映して余計に光沢を帯びていた。箱から取り出して眺めると、自分の黒黒した瞳が映り込むのが分かる。


「 じゃあ、ぼくが今から云う指に付けてくれますか 」

「 はい? 」

「__右手の小指 」

「…真逆 」


刹那、点と点が一本の線になった。川端は立ち上がり、走り去る。



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ねむい(プロフ) - kuroさん» こんにちは、本当にありがとうございます!とても励みになります!これからもどうぞよろしくお願い致します! (2020年1月24日 23時) (レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
kuro(プロフ) - この先の展開がとても気になります!更新頑張ってください! (2020年1月24日 8時) (レス) id: f9572c4e12 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねむい | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年1月19日 23時

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