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風雲、夜闇に紛れる/3 ページ10





「 ねぇ敦君 」

「 こ、こんな時に何ですか!人食い虎は… 」

「 まあまあ、聞きたまえよ 」

「 はぁ… 」



「 Aはね、美味しいものはだいたい好きなのだよ。

“ お茶漬けが嫌い ”___あれは嘘さ。

だからね、今度会った時はご飯にでも誘ってあげて。勿論お茶漬けでも良い 」


「 は、い…? 」

「 然しね、敦くん 」



「 彼女に、君のことについて
一切話してはいけないよ。 」








此れでも指名手配されているのだが、店員は気付いた気配も見せずのうのうと仕事をしている。お陰で棒突きチョコが買えて俄然仕事にやる気が出た。仕事、というよりも独断であるが首領が赦してくれたので中也も口は出せない。いい気味である。



さへ、ほははほほにへるほはほう(さて、とらはどこにでるのだろう)


其処だ、其処が問題である。太宰の奴め、紙に書いて渡すとは中々やるなあ。と、まあ昔誰かさんに教え込まれた知識を駆使して考えてみたが、やはり倉庫街だろう。

此処なら人の目を避けられる、第一ポート・マフィアが仕切っているので一般人は先ず立ち寄らないし、虎が暴れても問題無い。何処の倉庫に、出現するかだ。


…私、運悪いから中々勘も中たらないのだよね。


敵の銃撃となると何処に弾が飛んでくるかさっぱり解らない、勘も中たらない。ついこの間も銃撃戦となり敵の弾が腕に掠ったばかりだ。どうしたものか。つまり大人数となると戦闘には向かないのだ、こう、矢ッ張りマンツーマンが向いてるよね私。家庭教師のバイトでもしようかなあ。


月が青く、青く光を放っていた。淡い其れは倉庫の中まで染み渡っている。


____大きな、音がした。其れは直ぐ近くの倉庫からで、中たった!と少し歓喜の声を上げる…


なんて暇は、無かった。
其処まで全速力で駆けて、入り口を開け放つ。遠くから探偵社員が迫ってくるのが見えて、慌てて身を中に隠した。


虎が、居た。虎と、太宰。


「 太宰っ! 」

「 嗚呼Aか!心配ないよ! 」

「 何処が…っ 」



…そうだ、今ここで私が出て行っても足手纏いになるだけだ。“ 虎 ”に精神操作は効かない。だとしたら、太宰が助かるには、


“ 波千鳥 ”を使うしか無かった。

然し、私は未だあれを巧く使いこなせない。異能力無効化を持つ太宰ですら…



ん?異能力無効化?





____「 其れで?回想は終わったかい? 」





「 あ あああああ!太宰いい! 」




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ねむい(プロフ) - イチゴプリンさん» いつもありがとうございます、本当に励みになります、、!これからも何卒宜しくお願い申し上げます! (2018年4月2日 12時) (レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
イチゴプリン(プロフ) - ねむいさんの作る作品はとっても面白くて大好きです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2018年4月1日 13時) (レス) id: 645f74247e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねむい | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年3月27日 16時

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