夜半/1 ページ44
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「 オルコット君。俺はカワバタ君の描く娘の絵を一目見たとき…いいや、“あの子”の双眸をこの目に入れた瞬間から、“あの子”を手に入れることしか考えていない。ゼルダともう一度輝かしい日々を送るためには、絶対的に必要なんだ 」
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「 糞ッ、彼奴何処行きやがった…! 」
中原は異常なほどに人が溢れかえるヨコハマに、最早嫌気がさしていた。それも、殴り合い傷つけ合いの戦地と化したヨコハマだ。足早にビルヂングの最上階へと向かう遥か下から、怒号が聞こえてくる。
それもこれも、Qを解き放つことに尽力した川端の所為であるのに。川端は一週間ほど前に出て行ってからその姿を見せていない。
ヨコハマがこの危機的状況となれば、彼奴も黙っていないだろうに。一体何処に行ったのだろうか。
「 首領! 」
「 ああ中原君か、待っていたよ 」
中原がノックもそこそこに扉を開け放つと、得体の知れない笑みを貼り付けた森が腕を組み座っていた。随分と、余裕そうである。
「 中原君。君は下で遊撃隊の統率をしてくれ給え 」
「 そのことですが……申し訳ございません、首領。川端が未だ帰還しておらず… 」
「 ああ、そのことなら心配ないよ。川端君は今、別の重要任務に就いているからね 」
__________別の重要任務?
「 あれ、その様子だと…中原君は気付いているものだと思っていたけれど 」
「 危険な、任務ですか 」
「 まあ、川端君の行動次第だけど。_____川端君の志願だから、彼女は君の助力は望んでいないだろうね 」
中原は、サッと全身から血の気が引くのを感じた。失礼しますと頭を下げて足早に去るときでも、ドアノブを握った腕が冷たくなっていく。ただでさえ、彼女の異能は不安定なものであるのに。
中原はここ最近の彼女の様子を見、近々何か起こるのは察していた。だからこそ川端の異能について考察したのだし、彼女をずっと気にかけていた。
__________きっと、川端Aは2つの異能を持っている。表裏一体と云いつつも、実質的には全く違う異能2つ。
それは、精神操作の“千羽鶴”、肉体操作の“波千鳥”だ。現に“千羽鶴”では精神操作のために彼女自身の容貌は変化しないが、“波千鳥”では肉体操作のために彼女自身の容貌が変化する。
そして、急激な体力消耗と千羽鶴の派生でないからという理由で、川端は波千鳥を使いこなせない。
こう仮定すると、太宰が居なければ“波千鳥”を使えないことも全て辻褄が合う。
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ねむい(プロフ) - イチゴプリンさん» いつもありがとうございます、本当に励みになります、、!これからも何卒宜しくお願い申し上げます! (2018年4月2日 12時) (レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
イチゴプリン(プロフ) - ねむいさんの作る作品はとっても面白くて大好きです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2018年4月1日 13時) (レス) id: 645f74247e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねむい | 作者ホームページ:
作成日時:2018年3月27日 16時