ナイト・キャップ・カクテル／２ ページ37
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「 っ……… 」
「 …この血、どうした 」
どうも嫌な予感がする。気の所為であって欲しい様な、嫌な予感。
どうも此奴は、最近少し可笑しい。
頭が可笑しいのは元々だが、洗面台には同じ色の血。恐らく血を吐いたのだろう。マフィアであるから怪我をするのはしょっちゅうだが、Aは転んだり落ちたりしない限りは普段の戦いでほぼ無傷で帰ってくる。その生命力は太宰の様だ。
「 鼻血が逆流して口から出た 」
「 成る程な、それで俺は納得すると 」
「 …御免 」
でも、本当に何でも無いからさ。
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「 ……またですか、幹部って実は暇なの？忙しそうにしてるのって私の上司だけ？ 」
「 君は私の組織に入るべきだ 」
「 うーん…私が“転職したい”って云ってる時の中也の気持ちが分かった気がする。それしか云えないんですか、
一度氷の様な笑みを漏らしたかと思うと、Ａと呼ばれたその幹部は川端の手首を掴んだ。
そのまま何処へ引っ張られていくのか、彼女は大凡検討が付いていた。
「 私の“信じるもの”となって欲しい。そして君にはあの男よりも私を信じて欲しい。…私は、君の才能を買っているんだ、川端君 」
「 私、Ａさんに教え込まれたポーカーのルールも全部忘れちゃったので… 」
「 君は…_____“あの上司”の元で死ぬ迄働く積りか？ 」
「 神経衰弱くらいしかできないけど 」
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「 其方からどうぞ、私の方が
イカサマも知らない様な可哀想な女に、最初は手加減してやろう。Ａは最初の札を適当に引く。当然数字は合わない。
「 ふうん、そうか。Ａさんって凄い！ 」
「 早くしろ 」
頬に傷のある少年が、川端の様子を心配そうに伺っていた。川端は視線に気が付き、目を合わせて少し笑うと、そのままトランプを引いた。
ダイヤの２、スペードの２。
唯の偶然だ、とＡは落ち着き払う。
「 Ａさんって、自分に自信があるんだねえ。異能も素敵だし 」
「 まあな 」
ジャック、ジャック。３、３。クイーン、クイーン。
「 でもさあ、こうは考えなかったの？“私の異能はＡさんの認識している物とは違う”って 」
「 何を…… 」
最後のカードはスペードとハートのＡ。
Ａは勢いよく手を付いて立ち上がる。
「 無駄だよ。イカサマしてたのってＡさんの方でしょう？私はそれに助けられた 」
「 貴様ッ！ 」
「 私、中也の悪口を云う人は好きじゃないの。それに生憎、首輪はもうついてるので 」
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ねむい(プロフ) - イチゴプリンさん» いつもありがとうございます、本当に励みになります、、！これからも何卒宜しくお願い申し上げます！ (2018年4月2日 12時) (
レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
イチゴプリン(プロフ) - ねむいさんの作る作品はとっても面白くて大好きです！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2018年4月1日 13時) (レス) id: 645f74247e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむい | 作者ホームページ：
作成日時：2018年3月27日 16時
