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お茶漬けは嫌いだ/2 ページ4





これも作戦のうちである、なんて


誰が言ったものか。




今すぐ其奴を撲殺して地に埋めてやりたい。
“ 太宰治 ”が居る、だなんて、何処が作戦のうちだ。






「 突然ですが、私視力2.0あるんです 」

「 ほう、其れが如何した 」

「 よってあの人の顔が見えてしまう訳ですね 」




「 …嗚呼…太宰のことか? 」





____ほらねやっぱり!!!!


「 国木田さん失礼します!私ちょっと散歩をするという義務がありまして! 」

「 おいっ! 」



国木田さんにくるりと背を向け走り出した。目指すは拠点だ!さあ急げA!



____と、大事なことに気付く。


「 あのー、国木田さん… 」

「 戻ってきたか、如何した 」




「ちょっと帰り道が、分からなくて… 」



あはは、と頭を掻きながら告げたが、もう手遅れである。今日は報告書の海で溺死か。







「 久し振りだねぇA 」

「 ……お久しぶり、太宰が言おうとしてること予想つくから先に言っとくと私が好きなのは外套であって太宰じゃない其処のところよろしく 」

「 照れなくても良いのだよA! 」


呆然と国木田さんは口を開けていたから、その中に何か放り込みたくなった。仕方なく目の前で手を振ると我に返って慌て始める。

うん、面白いなこの人。


「 其れで?今日は何の用だい? 」

「 何も用はないから帰って良いかな 」

「 其れは駄目。どうせ仕事をすっぽかして来たのだろう? 」

「 だから帰って良いかな 」


相変わらず食えない奴め、早く消し去ってやりたい。何処ぞの誰かさんはこの手で太宰さんを殺すとか、そんなことを言っていたけれど私にとって此奴はそのような価値もない。

思わず歯を食いしばっていると子供にするような手つきで頭を撫でてくるものだから、腹が立つ以外に此奴に捧げる言葉はないと思うのだ。



___何しろ此奴は、元上司、元同僚、元ライバル、そして元友人であり元恩人であるのだから。


然し何度注意しても此奴の悪行は後を絶たず、挙げ句の果てに私たちを置いてポート・マフィアを出て行ってしまった。



そんな此奴にかける言葉といえば、




「 いいなぁ!私も転職したい! 」




此れ一択である。




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ねむい(プロフ) - イチゴプリンさん» いつもありがとうございます、本当に励みになります、、!これからも何卒宜しくお願い申し上げます! (2018年4月2日 12時) (レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
イチゴプリン(プロフ) - ねむいさんの作る作品はとっても面白くて大好きです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2018年4月1日 13時) (レス) id: 645f74247e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねむい | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年3月27日 16時

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