アイドル大橋くん (ページ20)

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和『でもなんで急に来てくれたん？』

『ええ、かずくんに会いたくてだよ？』

和『 … それだけじゃないやろ？』

嫌がらせのことは言わないでおこうと隠してたはずなのに全部が見透かされてそうな目で私を見つめてくる。

変なビラの事やインターホンの事や話すとまたぎゅうって抱き締めてくれるかずくん。

和『なあA。ここで一緒に住も？』

『 …え、ダメだよ…かずくんに迷惑だし、仕事もあるし… 』

一緒に住む。って事は言ってくれて嬉しいけど私が言ったこと通り迷惑かけてしまう。

和『んーん。迷惑ちゃうよ。この前の記者の事があるやろ？今度もし何かあった時俺がすぐ駆けつけられへんやんそれが嫌やねん。仕事は辞めてゆっくりこっちで探そ？それか俺がAの事養うって言いたいけどAが嫌やろ？それ』

『 …うん、私は私のやり方で仕事も決めてちゃんとしたいの。人様にそんな、かずくんにそこまでさせちゃダメだよ… 』

和『俺最近疲れてるねん。Aに癒して欲しいな、毎日。遠距離で会えへん分ストレスもあったから。メンタルケアはAにお任せしたい。俺Aおってくれな大橋和也なんてできひん。』

ここずーっとかずくんもお仕事だったみたいで相当お疲れの様子。かずくんがこんなに弱音を吐くなんて珍しいから。
私がいなきゃ、そばにいなきゃ、と確認できた日。